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中国のスマートフォン製造大手OPPOが年末までに、クアルコム社製の5G対応チップをデュアル搭載した世界初のスマートフォンを発表する見通しだ。デュアルコア仕様によってSA(スタンドアロン)モード、NSA(非スタンドアロン)モードの双方に対応する。同社5G開発部門のチーフサイエンティスト唐海氏が16日に明かした。なお、同製品が中国国内向けか海外向けかは不明だ。
OPPOの5G対応機は、現段階では欧州市場向けが主だ。今年5月にはスイスで欧州初の5G対応機種「Reno 5G」を発売している。唐氏によると、同社はすでに世界各国の通信事業者数十社と提携関係にあるという。
中国では8月にZTE(中興通訊)が国内初の5Gモデルを発表したのを皮切りに、9月に入ってシャオミ(小米科技)、vivo、ファーウェイなど各社が続々と5Gスマホを発表している。主要大手の中では唯一、OPPOだけが国内向け製品を発表していない。
ファーウェイ以外の現行の5G対応機種は、SoCがクアルコム社製「Snapdragon 855」、5Gモデムが10nmプロセス製造の「Snapdragon X50」を搭載している。クアルコムは今年2月、2G~5Gを統合した7nmプロセス製造のモデム「Snapdragon X55」を発表しているが、これを搭載した商用機が大規模に普及するのは来年とみられている。
クアルコムが15日に公表した取引先リストをみると、Snapdragon X55を導入するのはOPPOのほかにZTEや富智康集団(FIH Mobile、旧社名フォックスコン・インターナショナル)、韓国のLG電子、サムスンなど。OPPOが年末に発表する新機種にはSnapdragon X55が実装されている可能性がある。
インテルの撤退後、5Gモデムを製造するメーカーはクアルコム、ファーウェイ、サムスン、台湾のメディアテック、中国の紫光展鋭(Unisoc、旧社名:スプレッドトラム)のみだ。
同時に、各国の通信事業者も5Gネットワーク敷設を急いでいる。米AT&Tは来年までに米国全土に5Gサービスを普及させる目標だ。またT-Mobileは2021年までに米国の人口の3分の2にあたるユーザーに5Gネットワークを提供するとしている。中国ではチャイナモバイル(中国移動)が年内に50都市以上で5Gサービスの提供を開始するとしており、来年には340都市でのサービス開始を見込んでいる。
とはいえ、5G基地局の敷設はそう簡単には進まない。モバイル端末のユーザーは当面、4Gと5Gを併用することになるだろう。
(翻訳・愛玉)
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