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世界市場をほぼ独占する中国の太陽光パネル業界は2024年上半期(1〜6月)、供給過多と価格急落により、かつてない試練に直面した。太陽光パネル関連の上場企業17社が7月9日までに発表した上半期の業績予想からは、業界全体の深刻な状況が見てとれる。
隆基緑能科技(LONGi Green Energy Technology)や通威集団(Tongwei Group)、TCL中環新能源科技(TCL Zhonghuan Renewable Energy Technology)、愛旭新能源(Aiko Solar Energy)、双良節能系統(Shuangliang Eco-Energy Systems)など、少なくとも9社が赤字を計上する見通しだという。
隆基緑能科技は48~55億元(約1000~1200億円)の赤字予想。前年同期は91億7800万元(約1900億円)の黒字だった。通威集団は30~33億元(約630~700億円)の赤字予想。前年同期は132億7000万元(約2800億円)の黒字だった。
業界全体が冷え込むなか、中国の太陽光パネル関連企業もただ手をこまねいているわけではない。技術開発への投資を拡大し、技術革新や製品の改良を進めている。例えば、隆基緑能科技が発表した次世代の太陽電池技術「Hybrid Passivated Back Contact(HPBC)」は、光電変換効率を高めると同時に生産コストを低減する。また、各社とも積極的に海外展開を進めており、とくに中東などエネルギー転換の需要が高い市場を開拓することで、国内市場への依存度を下げようとしている。
*1元=約21円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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