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米連邦議会下院は現地時間9月9日、民生用ドローン世界最大手の中国DJI(大疆創新科技)の新型ドローンを米国内で利用できなくする「Countering CCP Drones Act(中国共産党ドローン対策法案)」を可決した。
同法案の成立には、上院の可決と大統領の署名が必要となる。法案が成立すると、DJIの新型ドローンは米連邦通信委員会(FCC)の安全保障上の脅威リストに加わり、米国の通信インフラに接続できず、輸入も販売もできなくなる。ただし、すでに米国で運用されているドローンは引き続き利用できるという。
法案を提出したニューヨーク州選出の共和党下院議員エリス・ステファニク氏は、この法案は米国人の情報と重要なインフラを保護するものだとし、「議会はあらゆる方法を駆使し、中国によるドローン市場の独占的支配を阻止しなければならない」と述べた。
一方、 DJIは「この法案は原産国だけを理由に、米国のドローン運用業者が適切な機材を購入・利用することを制限するものだ」と反論している。
DJIは2006年に設立され、広東省深圳市に本社を置く。ドローンのシステム開発を手始めに製品を多角化し、現在はドローンだけでなくアクションカメラなどの分野でも世界的トップブランドとなっている。民生用ドローンの世界シェアは80%余り、米国シェアも50%を上回るという。
米連邦議会はこれまでにも、中国の技術やプロダクトを規制する法案を可決している。24年4月には、中国バイトダンスに対して動画共有アプリ「TikTok」の米国事業売却を求める法案が上院で可決された。6月には、共和党下院議員団が車載電池世界最大手のCATL(寧徳時代新能源科技)など中国企業6社のバッテリーを、米国土安全保障省による禁輸措置の対象とする法案を提出している。
(36Kr Japan編集部)
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