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配送ロボットを手掛ける「優地科技(Uditech)」がシリーズB2で数千万元(数億円)を調達した。出資者は「索道投資(Seekdource)」。今回調達した資金は生産能力の拡充、室内配送分野での市場開拓、および室外配送分野における導入や活用の促進に充てられる。
2013年3月創業の同社は、室内末端配送分野での自動運転技術の商用化をメインとする自動運転配送ロボットメーカーだ。自社ブランドのロボットは、すでに全国50都市以上の商業施設約1000カ所で、1日平均延べ5万人に対して荷受・配送業務を行っている。また、成熟した自社技術をもとに、業界内の複数企業に対してロボット走行経路プランを提供している。
同社は現時点で、ビル、ホテル、カラオケルーム用の配送ロボットに加え、フードデリバリーや室外配送専用のロボットをローンチしている。2019年第3四半期時点で、すでにロボットの使用台数の累計は1500台を突破。同社のカラオケルーム用配送ロボット「優小妹」と「優小弟」の市場シェアはトップとなっているほか、室外配送ロボット「優小哥」は昨年の販売開始以降、すでに複数の導入試験を経て第3世代までバージョンアップされており、現在は5Gネットワークでの実証実験を実施中だ。
「中国物流・調達連合会(CFLP)」と生活関連O2Oサービス大手「美団点評(Meituan Dianping)」が共同で発表した「2018年中国即時配送業界発展レポート」によれば、2017年に中国の即時配送業界の売上高は800億元(約1兆2300億円)、また注文件数は89億件に上ったほか、2018年の注文件数は120億件を突破したという。さらに2017年の中国フードデリバリー市場の年間取引額は3000億元(約4兆6000億円)に迫り、2018年には3600億元(約5兆5000億円)に達するとの予測を示していた。
人件費の高騰に伴い、即時配送業界は配達員の流動性の高さ、管理の難しさ、需給不均衡といった難題を抱えている。優地科技によれば、100~3000メートル以内の末端配送シーンにおけるサービスロボット関連のユニコーン企業は存在しないが、年間4000億元(約6兆2000億円)といわれる労働市場の展望は非常に明るいとのこと。人とロボットとの協働は、効率の向上だけでなく配送コストの削減にもつながるからだ。
サービスロボットを手掛けるスタートアップには「小船互動(Boat Interact)」「雲迹科技(Yunji Technology)」「擎朗(KEENON)」のほか、セグウェイーナインボット(九号機器人)や「坎徳拉科技(Candela)」などがある。
優地科技は2013年にエンジェルラウンドで「UT斯達康(UTStarcom)」から資金調達しており(調達額不詳)、2016年にはシリーズAで「新恒基(Xinhengji)」と「iFLYTEK(科大訊飛)」から数千万元(数億円)を調達したほか、昨年にはシリーズBで「君聯資本(Legend Capital)」と「元禾潤新(Yuanherunxin)」をリードインベスターとする数千万元の資金調達を行っている。
(翻訳・神部明果)
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