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半導体メモリーとクラウドストレージを提供する中国のスタートアップ企業「領徳創科技(LDCEMS)」がこのほど、プレシリーズAで経緯創投(Matrix Partners)と中金資本(CICC Capital)傘下ファンドから数千万ドル(数十億円)を調達した。資金は主に生産ラインとサプライチェーンの改善に充て、引き続き製品開発やグローバル市場の拡大を進める方針だという。
領徳創科技は2018年に深圳で設立され、ソリッド・ステート・ドライブ(SSD)、内部メモリー、外部メモリー、クラウドストレージおよび周辺製品を手がける。現在は北米や欧州、アジア、中東などの複数の国・地域で「FANXIANG(梵想)」「EDILOCA」「FIKWOT」などのブランドを展開している。
人工知能(AI)、ビッグデータ、クラウドコンピューティングの飛躍的な発展に伴い、世界のデータ量は爆発的な増加を続けており、データストレージのニーズも高まっている。調査会社IDCによると、世界の年間データ量は2035年に2142ゼタバイト(ZB)となり、20年の約45倍に拡大する見通しだ。別のデータによると、24年1〜9月には世界のデータストレージ市場の規模は1202億2500万ドル(約18兆9000億円)に上った。
市場では現在、高い性能・安全性・ユーザビリティ・拡張性を兼ね備えた製品とソリューションが切実に求められている。その上、クラウドコンピューティングやビッグデータ、AIなどの分野に対応できる製品は少ないのが現状だ。
領徳創科技の事業責任者によると、現在のところ世界のデータ量は幾何級数的に拡大しており、市場機会も多いという。同社は高い効率性・安定性・安全性を兼ね備えたストレージソリューションの提供に照準を合わせ、開発・生産・販売を一手に手がける中国では数少ない企業として、海外市場と国内市場の両方に力を注いでいる。欧米のネット通販市場ではSSDブランドのトップ5に入り、アマゾンでは12カ月連続で成長率トップ、売上高の伸びでも首位を獲得した。国内でも京東集団(JDドットコム)の通販サイトで業界トップの月間売上高を誇る。また、製品は「MUSE Design Awards」や「French Design Awards」「European Design Awards」「American Good Design」など世界的なデザイン賞を受賞している。
主力製品は転送速度14000メガバイト毎秒(MB/s)を達成。4Kに対応した第3世代の低密度パリティー検査(LDPC)方式の誤り訂正(ECC)技術によってデータの誤りを最小化し、データの長期保存能力の大幅改善を実現する。同社は発明特許約20件、実用新案約40件を含む100件以上の知的財産権を保有し、中国政府から「国家高新技術(ハイテク)企業」と「専精特新(専門化・精密化・特徴化・新規性)」の特徴を持つ「小巨人企業(ポテンシャルの高い中小企業)」に選出された。
*1ドル=約157円で計算しています。
(翻訳・田村広子)
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