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2025年4月23日〜25日、アジア最大級のテック・スタートアップ展示会「GITEX ASIA × AI Everything Singapore」が、シンガポールのマリーナベイ・サンズで開催される。ドバイ発で世界最大規模を誇るテック・イベント「GITEX GLOBAL」のアジア版であり、今回が初のアジア展開となる。本イベントでは、AI(人工知能)やサイバーセキュリティ、スマートシティ、グリーンテックなどの先端分野に焦点を当て、700社以上のスタートアップが出展予定、また世界70カ国から250名超の投資家も集結する。
デジタル化の加速と各国政府の積極投資を背景に、東南アジアのデジタル経済は急成長を遂げている。世界経済フォーラムによると、2030年までに同地域のデジタル経済規模は1兆ドルに達する見込みだ。こうした成長期待を背景に、「GITEX GLOBAL」を主催するドバイ・ワールド・トレード・センター(DWTC)とKAOUN Internationalは、アジア市場への進出を決定した。
GITEX ASIAのテーマは「Advancing Bold Partnerships in Asia(アジアにおける大胆なパートナーシップの推進)」。参加者同士の協業・市場開拓・資本連携を促進し、東南アジア地域におけるデジタル経済のさらなる発展を目指す。
DWTC エグゼクティブ・バイスプレジデントで、KAOUN International CEOのTrixie LohMirmand氏は、「GITEX ASIAは単なるテック展示会にとどまらず、世界のデジタル経済とAIの未来を映し出すバロメーターにもなる。影響力のある国際パートナーシップと共に、新たな市場機会の創出を目指していきたい」と述べている。

世界の技術者と企業が集結、テックの最前線を体感
GITEX ASIAでは、AI、クラウド、医療、スマートシティ、グリーンテックなど8つの領域にわたり、180時間を超える注目のセッションが予定されている。330名以上の専門家が登壇し、AI創薬、生成AI、5G/6G通信、データセンター、サイバーセキュリティといった最前線のテーマについて議論が交わされる。
出展国には、中国や韓国、フランス、オランダ、インド、パキスタン、UAEが名を連ねるほか、ベトナム国家イノベーションセンター(NIC)やセルビア商工会議所の支援を受け、ベトナムとセルビアも今回初めて参加する。また、オラクル、エヌビディア、アリババクラウド、チャイナ・テレコム(中国電信)、レノボ、エリクソン、カスペルスキーなど、アジア・世界の大手企業も多数集まり、最新の技術やサービスを展示する予定。
ベトナムNIC総幹事 Vu Quoc Huy氏は、「ベトナムが地域のテクノロジー分野において影響力を高め続ける中で、GITEX ASIAに参加できることを非常に楽しみにしている。我々は、パートナーシップの構築を通じて、アジアおよびその他地域におけるテクノロジーの飛躍を推進したいと考えている」と本イベントへの期待を述べた。
新設エリア「Cyber Valley Asia」にも注目
今回、GITEX ASIAでは、東南アジア初となるサイバーセキュリティ特化エリア「Cyber Valley Asia」を設置。世界的に影響力のあるサイバーセキュリティ企業、国家安全機関、そして200名を超える最高情報セキュリティ責任者(CISO)が一堂に会する。
Statistaの予測によると、2029年までに東南アジアのサイバーセキュリティ市場規模は70億ドルを突破するとされている。サイバー脅威がますます複雑化し、地域全体の対応力が問われるなか、ランサムウェアの脅威などにどう対処すべきかについて、官民のキーパーソンが意見を交わす。
グローバルな官民連携による新たな可能性
GITEX ASIAは、グローバル規模での官民連携を目指し、アジア各国・地域の政府機関、規制当局、デジタル分野の主要機関と戦略的パートナーシップを締結している。
シンガポール観光局、SGTech(シンガポールの技術商工団体)、起業支援団体ACEをはじめ、シンガポールの工業・商業地区の開発や管理を担う法定機関JTC Corporation、アラブ首長国連邦のサイバーセキュリティ委員会、ドバイ経済観光局(Dubai DET)、ドバイデジタル経済商工会議所、インド移動・電子機器輸出促進協会(MEDEPC)、マレーシアのCyberSecurity Malaysia、フィリピンの情報通信技術省(DICT)、およびタイ国家サイバーセキュリティ局(NCSA)といった重要パートナーが協力に加わる。
スタートアップ祭典「North Star Asia」同時開催
同会場では、世界の有力なスタートアップ・アクセラレーター・投資家が一同に集うイベント「North Star Asia」も同時に開催される。AI、SaaS、サイバーセキュリティ、グリーンテック、ヘルステック、量子コンピューティングなど、20以上の分野から400社以上のスタートアップが出展する。グローバル投資家も多数参加し、Cisco Investments(米)、SGInnovate(シンガポール)、Lightrock(英)、Rallycap(チュニジア)などが名を連ねる。
Access Partnershipsによると、2030年までにAIは東南アジアの企業にもたらす経済効果が8350億米ドルに達すると予測されている。North Star Asiaでは、30カ国以上から選ばれた受賞歴のあるAIスタートアップ100社が参加する「AI 100プロジェクト」を特別開催し、世界初となる革新的なAI成果が披露される予定だ。
さらに、世界展開が期待されるシンガポール発の有望企業100社による「Singaporean 100プロジェクト」、急成長を遂げる世界中のスタートアップが競い合うピッチ大会「Supernova Challenge」なども予定されている。
盛りだくさんのコンテンツや大会のハイライトプログラムなど、公式サイトから:👉https://gitexasia.com
(36Kr Japan編集部)
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