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中国で生まれた動画投稿アプリ「抖音」の海外版「TikTok」は、2017年夏にリリースされると、瞬く間に人気を博した。それ以来、猛烈な勢いで利用者数を伸ばしている。しかし、今年第3四半期(7-9月)、TikTokのダウンロード数が初の減少となった。
米調査会社のSensor Towerによれば、第3四半期、TikTokのApp Store、Google Playストアにおける新規ユーザー数は約1億7700万人で、前年同期と比べ4%減少したという。1年前に全米で月間ダウンロード数No.1に輝いたTikTokだが、市場が頭打ちになる中、成長ペースが鈍化するのは当然のこととも言える。
TikTok減速の主な原因は米国市場だ。2019年第1四半期、米国市場での新規ダウンロード数は前年同期比182%増となったが、第2四半期は同比でわずか16%増にとどまった。これまでFacebookのモバイルアプリ広告主として4四半期連続でトップの座に君臨したTikTokだったが、今年第2四半期に入るとトップ10から消えた。
これはTikTokが広告戦略を変更した結果という可能性もあれば、Facebookとの競争激化が招いた結果という可能性もある。
Sensor Towerが発表した過去12カ月間のアプリダウンロード数情報によれば、TikTokの7億5000万回超に対し、Facebookは約7億1500万回、Instagramは約4億5000万回、YouTubeは約3億回、Snapchatは約2億7500万回であったという。
加えてTikTokは、米国規制当局による監視強化が懸念されている。TikTokを運営する北京字節跳動科技(バイトダンス)は、2017年に米動画アプリ「Musical.ly(ミュージカリー)」を買収したのだが、今月中旬、この買収を巡り、対米外国投資委員会(CFIUS)が正式に調査を開始したと報道された。調査の目的は「米国の国家及び企業を利益侵害から守り、米国ユーザーのプライバシーを保護するため」であるという。すでに何か月も前から米議員らは国家安全保障上の懸念があるとして、CFIUSに調査を要請しており、米国社会におけるTikTokの印象に相当なダメージを与えていた。現在バイトダンスはCFIUSと協議中であるという。
現在TikTokの米国における2650万人の月間アクティブユーザー(MAU)のうち、約60%が16~24歳のユーザーである。
注目すべきは、米国市場の不振は好調なインド市場によって相殺されている点だ。2億超のユーザーを抱えるインドは、TikTokにとって最大の海外市場であり、インド政府による度重なる規制が強化される中で黒字化に成功している。
インドメディアIndia Timesによると、バイトダンスはインドで最初の事業年度に、売上高437億ルピー(約668億円)、純利益34億ルピー(約52億円)を達成したという。
(翻訳・桃紅柳緑)
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