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中国の人工知能(AI)スタートアップ「月之暗面(Moonshot AI)」が11月6日、大規模言語モデル(LLM)「Kimi K2」を基盤としたオープンソースの推論モデル「Kimi K2 Thinking」を発表した。
K2 Thinkingはパラメーター数が1兆に上る推論モデルで、混合専門家(MoE)アーキテクチャを採用し、「Model as Agent(モデル自体がエージェントとして機能する)」という理念のもとに訓練されている。公式発表によると、複数の国際ベンチマークテストで最高水準(SOTA)を達成。特に専門家並みの知識と推論能力を問う「Humanity’s Last Exam(人類最後の試験)」、ウェブ検索を伴う推論能力を測る「BrowseComp」、複雑な情報収集と推論のベンチマーク「SEAL-0」では、米OpenAIのGPT-5を上回る性能を示した。
K2 Thinkingは、中国のAIスタートアップ「DeepSeek」のアーキテクチャ設計を継承しつつ、パラメータ数を拡大し、INT4(4ビット量子化)などの次世代技術を導入。出力100万トークンあたりのコストは、GPT-5が10ドル(約1550円)なのに対し、K2 Thinkingは約4分の1のわずか2.5ドル(約390円)とコスト面でも優れている。
AI開発プラットフォームの米「HuggingFace」の共同創業者、トーマス・ウルフ氏ははXで、「次のDeepSeekが登場した瞬間を見ているのか?」と感嘆の声を上げた。
ネット上ではK2 Thinkingの訓練コストがわずか460万ドル(約7億1000万円)だったとうわさされているが、Moonshot AIの楊植麟CEOは公式データではないとうわさを否定。訓練コストの大半を研究と実験に費やしているため、コストの定量化は困難だと説明した。また、すでにKimi K2の視覚言語(VL)バージョンの研究を進めていることも明らかにした。
*1ドル=約155円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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