貴州省のサッカーボールが世界へ 2026年W杯控え工場大忙し

36Kr Japan | 最大級の中国テック・スタートアップ専門メディア

日本最大級の中国テック・スタートアップ専門メディア。日本経済新聞社とパートナーシップ提携。デジタル化で先行する中国の「今」から日本の未来を読み取ろう。

新華社EXCITEのRSSに登録特集注目記事

貴州省のサッカーボールが世界へ 2026年W杯控え工場大忙し

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録

続きを読む

中国貴州省北部の山あいに位置する遵義市務川コーラオ族ミャオ族自治県の大坪工業パークは全国有数のサッカーボール生産拠点で、複数のメーカーが集まっている。生産数は毎年1000万個以上に上り、世界各地へ輸出されている。

康鴻体育用品の工場では、責任者の田太強氏が海外顧客からのさまざまな注文に追われていた。2026年のワールドカップ(W杯)開催を前に、今年は海外からの注文も急増しているという。

田氏は浙江省義烏市で20年以上にわたりサッカーボール製造技術と資金を蓄え、17年に帰郷。大坪工業パークに生産ラインを立ち上げた。地元政府の誘致を受け、工業パークでは企業進出が続き、球技用ボール生産の産業クラスターが形成された。

長年の発展を経て、務川のサッカーボール産業は低価格品の受託加工から中高級品の製造へと移行し、品質と市場シェアの両面で飛躍的な向上を遂げた。

工業パーク内のボール製造企業5社は合わせて1000人余りに安定した雇用を提供している。務川県はサッカーボール関連業界の川上から川下までの企業を誘致するとともに、コーラオ族文化を生かしたブランド構築や学校での試合開催を推進し、産業・競技・文化の融合発展を図っている。

程鵬副県長は「今年、務川のサッカーボール産業の総生産額は9000万元(約19億8000万円)を突破した。今後は県内産のボールをW杯の舞台に送り込み、務川サッカーの世界的なつながりを継続的に拡大することを目指す」と話した。【新華社貴陽】

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録

関連記事はこちら

関連キーワード

次の一手をひらくヒントがここに。

会員限定ニュース&レポートをお届け。