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ナノメートル(nm)単位の金属粉末材料を手がける「杭州新川電子材料(Hangzhou Xinchuan Electronic Materials)」(以下、新川電子)がこのほど、プレIPOラウンドで約1億元(約20億円)の資金調達を実施した。出資には杭州城投(Hangzhou Chengtou)やレノボ・キャピタル(聯想創投)などが参加した。
調達資金は、積層セラミックコンデンサ(MLCC)向けの60〜80nmニッケル粉末や、太陽光発電向けの特殊銅粉、ベースメタル(卑金属)触媒などの製品開発に加え、生産ラインの拡張と市場開拓に充てられる。
新川電子は、MLCC向けニッケル粉末と超微細軟磁性粉末を主力事業として展開している。粒径200nm以下の電極向けニッケル粉末は、電子機器に欠かせない高性能MLCCの内部電極材料の国産化を実現したほか、超微細軟磁性合金粉末も世界の大手インダクタメーカーに採用されている。
創業者の謝上川氏は、この1年の主な進展として次の3つを挙げる。第一に、業績が高い伸びを維持したこと。第二に、日本や韓国など海外の新規顧客を獲得したこと。そして第三に、AI向け軟磁性粉末や太陽光発電向け銅粉の量産・販売を実現し、事業領域を拡大したことだ。
AI産業の急進展が業界全体に大きな成長機会をもたらすと謝氏はみている。同社の超微細軟磁性粉末はすでに、大手チップメーカーに採用されている。太陽光発電向け銅粉も顧客企業の技術開発現場で活用が進み、量産体制に入りつつある。MLCCニッケル粉末は、主要な産業基盤が集まる日本・韓国市場の開拓に成功。今後2年間は、60〜80nmニッケル粉末の市場展開を重点的に進める方針だという。
新川電子の製品ラインは、MLCC向けニッケル粉末、超微細軟磁性粉末、太陽光発電向け銅粉、そして将来的な水素製造向けベースメタル触媒などに分かれている。いずれも産業の根幹を支える重要材料であることから、開発リソースを最適に配分し、幅広い顧客ニーズに対応していく。なかでも太陽光発電向け銅粉については、コストパフォーマンスに革命をもたらす次世代材料として、今後の主要な成長源になると期待を寄せる。
太陽光発電産業は中国が世界シェアの大部分を占め、市場規模も電子産業を大きく上回る。貴金属価格の変動が激しさを増すなか、銀などの高価な材料からベースメタルへの転換が現実味を帯びてきた。謝氏は、この材料置換こそが産業構造を劇的に変える技術革新になると分析する。これまで太陽光発電企業はコスト面から技術転換に慎重だったが、銀などの非鉄金属価格の上昇により、採算性の観点から見直しが進んでいる。銅粉の性能向上も、このパラダイムシフトを後押しするだろうという。
「現在、大手各社がベースメタルへのシフトを進めており、技術が確立されれば太陽光発電業界は再び『コスト競争力』が最優先される時代に戻る」。謝氏は、2026年下半期には大規模な導入が始まると予測しており、将来的にはメイン事業になり得ると、展望を述べた。
新川電子は2025年7月に株式会社化し、28年の上場を目指している。26年から27年にかけて生産能力の増強を急ぐ計画で、年産能力を26年に4000トン、27年には6000トン規模まで拡大させる見通しだ。
*1元=約23円で計算しています。
(翻訳・畠中裕子)
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