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2015年に設立された「クラウドペンス(Cloudpense「簡約費控」)は、大中企業向けに精算、原価管理と財務データシェアなど財務サービスのスマート化を手掛けている。現在、医薬、専門サービス、小売業、ハイテクメーカー、化工などの分野で大手から中堅企業まで200社近くにサービスを提供している。
同社は先日、シリーズBで数千万元(数億円)を調達したと発表した。インベスターは「紫竹小苗投資基金(ZiZhuXiaoMiao Equity Investment Fund )」。簡約費控はこれ以前にも「京東数科(JD Digits、旧・京東金融)」、リクルートホールディングス、「寛氪資本(IVISTA CAPITAL)」などからの出資を受けた。
クラウドペンスには「簡単報銷」、「簡約費控」、「簡約智享」の3製品があり、それぞれ中小企業の精算、大中企業の原価管理、大手グループ企業の財務シェアに対応している。
クラウドペンスは設立当初、世界最大の出張・経費管理クラウド企業コンカー(SAP Concur)をベンチマークとしていたが、その後SAPに買収された。コンカーと異なる点は、現在のクラウドペンスの業務は企業向けの原価管理が中心となっていることだ。創業者の考えでは、原価管理の重点は管理と運用にあり、「管理」は主に、費用の支出の事前予測と事後分析にあり、予算の調整を行う。一方、「運用」は主に発生過程にあるため、リアルタイムでの情報収集と正確な意思決定が求められる。企業の差別化も予算に対する管理面にある。
実際の操作においては、大中企業のネットワーク状の業務を線状とモジュール化した操作フローに分割し、自社が開発したプラットフォームで、スマート原価管理と財務シェアSaaSプラットフォームサービスを構築し、企業の要望に合わせて配置を行い、「管理」と「運用」を実施する。この種の業務モデルにより大中企業の親会社と子会社間で共用の財務フローと財務データシェアができ、グループ化運営には利便性がある。
現在の特別な状況下において、企業のキャッシュフローはあまねく打撃を受けており、コスト削減のためにリアルタイムで予算管理を行うことは企業にとっての弱点でもあり、よりホットな投資市場でもある。今回のインベスターである紫竹小苗基金の総責任者の方正浩氏は、原価管理と財務シェアは大中企業の普遍的なニーズであり、市場規模は数十億元(数百億円)に上るとの認識を示した。
2018年以降、原価管理・精算分野は投資家の人気を博している。主な理由としては、①財務政策の締め付けによるコンプライアンスの徹底、②経済成長率の下降時における企業のコスト削減・効率向上のニーズ、③EIPPの普及により、原価管理・精算業界には発展の初期段階が到来、などが挙げられる。この細分化した市場において、36Krはこれまでに、「易快報(EKuaibao)」、「雲快報(Yunkuaibao)」、「匯聯易(Helios)」、「分貝通(Fenbeitong)」、「宝庫(Baoku)」、「毎刻報銷(maycur.com)」などの報道を行った。そのうち、易快報、分貝通は昨年新たなラウンドの資金を調達した。
クラウドペンスはこのほど、現在の状況に対して戦略配置の調整を行ない、業務の重点を影響が少ない医薬、インターネット、専門サービスなどの業界に絞り、商品モジュールが業界の利用シーンに適合するよう改良を加えた。このほか、「従業員の健康への気配り」を実施するモジュールをすぐさま構築し、企業が従業員の行動データを収集し、従業員の健康状況を報告しやすくするようにサポートしている。
創業者の兪洋氏は以前、SAP販売総責任者、米パラメトリック・テクノロジー・コーポレーション(PTC)ルート開拓総責任者などを歴任し、「中国電信(China Telecom)」、「GM」、SAP、PTC、オールインワンのIoTプラットフォーム「Thingworx」などの企業で長年にわたって企業情報システムの顧問を務めてきた。
(翻訳:lumu)
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