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8月25日、中国ドローンメーカー「DJI(大疆創新科技)」が1分24秒の動画を配信し、初めて工場内部の生産現場を公開した。
動画からは、組み立てから品質検査に至るまで、工場のすべてのラインが自動化されていることが分かる。驚いたことに、出荷前のドローンの「飛行テスト」も自動化されている。
2019年10月、品質管理に関する全国のイベントで、同社の羅鎮華総裁は「リスク低減に主眼を置いた動態品質管理モデル」を紹介した。DJIの「生産をつかさどる脳」は、絶えず更新される技術システムと情報ツールから成る。そのうち、自主開発した情報システムDJI Smart Solutionsはすべての製造段階での自動化、スマート化の水準の引き上げを担っている。
さらに、DJIは端末ツールでもさまざまなイノベーションを起こしている。例えば、電動ドライバーに装置を付けてすべてのねじの取り付け状況を追跡できるシステムや、ディスペンス作業が規格通りに行われているかを自動でチェックする制御盤がある。
(Youtubeチャンネル「DroneDJ」より)
今回DJIが自主的に工場内部を公開したのは、ネットに出回った同社の「リストラ」情報への対応のためのようだ。
今月18日のロイター通信によると、コロナなどの影響でDJIは3月から世界のセールスおよびマーケティングチームを大規模にリストラしている。約1万4000人の従業員の人件費「削減」を図っているという。同社広報担当者は、このリストラに関する数字は新たに採用した社員や社内の人事異動を考慮しておらず「甚だ不正確だ」と指摘したが、具体的な数字を示すのは拒んだ。
ある上級管理職の社員は、2015年に売上高が激増して以降、DJIは適切な組織構造になっておらずスタートアップから大企業への変化に適応できていないと話す。これについて広報担当者も、2019年から今の組織構造では「管理が難しい」と感じていると認め、人員調整によって事業目標の達成を目指すと説明した。
DJIは世界最大のドローンメーカーであり、世界の民生用および工業用ドローン市場の70%以上のシェアを握る。市場調査会社Frost & Sullivanは、同市場の規模は今年84億ドル(約8900億円)になると予想する。
DJIは長らく上場計画があるとみられてきた。7月25日の「科創板(スターマーケット )日報」によると、ある投資機関がDJIのエクイティファイナンス(新株発行を伴う資金調達)の案件を紹介し、来年香港での上場計画があると明らかにしていた。これについてDJI関係者は、「社内ではまだ上場の情報を知らされていない」と話した。(翻訳・二胡)
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