中国の若者がTikTokで「勉強する」時代に クリエイター支援計画によりコンテンツを全面強化

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昨年9月、中国社会科学院新聞・伝播研究所が発表した「青少年白書」では、インターネットがすでに未成年の学習生活に深く浸透していることが指摘された。彼らが初めてインターネットに触れる年齢は年々下がっており、10歳以下でインターネットに触れる未成年者の割合は78%に達している。

こうした青少年層の増加に伴い、各大手プラットフォームでは近年「一般知識型コンテンツ」の強化が続いており、知識コーナーを特別にリリースするプラットフォームも多い。今年1月1日にはショート動画「抖音(Douyin、TikTokの本国版)」の青少年向けサービスでは正式に「萌知計画」がスタートした。これは青少年コンテンツクリエイターの育成および彼らへのサービス提供によって、優れた青少年コンテンツおよびコミュニティエコシステムを構築することを目指すものだ。

青少年のための抖音

昨年10月、抖音ユーザーの周紹紅さんは「大学之前」というアカウントをたまたま発見した。中国科学院の権威ある院士による講義内容を配信したものが多かったが、後になってこれが中国科学技術協会青少年科技センターの科学普及プログラムのアカウントであることを知った。これ以降、周さんと彼女の娘は、食後の空いた時間に院士が解説するありとあらゆる専門知識を聞くことが日課となっている。

こうした青少年に特化したコンテンツは、抖音では徐々に新たなエコシステムを形成しつつある。コンテンツの作成者は学術機関、業界専門家、出版社、公益団体、教育期間と多岐にわたり、コンテンツをめぐるエコシステム、アップロードおよび商業化の健全なサイクルが構築され始めている。

こうした中、抖音がちょうど今年の1月1日に発表した萌知計画は、青少年向けの知識コンテンツのクリエイターに対して彼らの製作コンテンツへのアクセスをサポートするというものだ。

公式情報によれば、萌知計画のクリエイターは、アクセス数、運営指導、マネタイズに関するサポートが受けられる。

これは青少年向けコンテンツ制作者および青少年層のいずれにとっても非常に良いニュースといえるだろう。この萌知計画は青少年向けコンテンツの支援計画プラットフォームとして非常に周到に設計されており、「就学前啓蒙」「科学普及知識」「絵本・童謡」「安全教育」「趣味・稽古」および「国学詩詞」の6大ジャンルに区分されている。

このことは抖音が既存の一般知識型のコンテンツをベースに、青少年向け文化教育の細分化されたジャンルをより一層拡充し、クオリティを強化していくことを意味する。特定業界の価値を十分に発掘することにより、抖音のコンテンツラインナップを充実させていく動きとなっている。

抖音の「未来」

中国の国家人口統計局による人口データでは3~18歳の人口は約2億4000万人とされている。モバイルインターネットの普及に伴い青少年がインターネットに親しむことは一般的となっているが、市場には青少年向けに製作された高品質なコンテンツは非常に少ない。

6億人のDAU(デイリーアクティブユーザー)を抱える抖音はすでに人々の生活と切り離せない存在となっている。このため企業の社会的責任(CSR)を負い、青少年に質の高く安全性が保証されたコンテンツを提供する必要が生じている。青少年はある意味、抖音の「未来」を担う存在といえるのだ。
(翻訳・神部明果)


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