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春節(旧正月)恒例のアリペイ(支付宝)とWeChat(微信)のお年玉キャンペーンが始まった。WeChatはアプリないの「お年玉袋」をカスタマイズする新しい機能をリリースした。
この数日で、グッチ、ルイ・ヴィトン、ティファニーやvivo、ビリビリ動画(bilibili)、テンセントゲームズ(騰訊游戯)などがオリジナルのお年玉袋を登場させ、注目度も高まっている。
1人16円以下でアクセスを獲得
各ブランドにとっては、低コストでファンを獲得できるチャンスだ。例えば、シャオミのスマートフォンブランド「Redmi(紅米)」の場合、まずRedmiがWeChatに開設する動画アカウント(視頻号)をフォローし、1月28~29日の期間に複数回にわたって提示されるキーワードをRedmiの公式アカウントに入力するとお年玉が受け取れる。
こうしてRedmiの動画アカウントと公式アカウントの両方がファンのフォローリストに入る。Redmiが動画アカウントでこのキャンペーンを始めてから投稿への「いいね」の数が爆発的に増え、さらにコメント欄には抽選の感想や「配布するお年玉の数が少なすぎる」などのコメントが書かれた。
Gucciになるとさらに多くの手順が必要だ。まずGucciのミニプログラム経由で予約手続きに入り、WeChatのニックネーム、プロフィール画像、在住地域と性別の情報をGucciに対して使用許可し、携帯電話番号を認証し、個人情報を登録するとようやく会員になれる。さらに、Gucciからキャンペーンのお知らせと予約の注意事項が送信されるのを許可して予約が完了する。
そのうえ、予約しても無料で抽選に参加できるのは1回限りで、もっと参加したければ友達を招待しなければならない。中国版ツイッター微博(ウェイボー)で「#Gucciお年玉袋」のハッシュタグをつけた投稿には、「当選確率が低い」「お年玉袋の在庫が少ない」という不満の書き込みが多く、中には数時間かけても当選できない人や、当選したのにお年玉配布終了のお知らせが表示されたという人もいる。
ブランドにとっては、低コストで多くのアクセスを獲得する貴重な機会だ。WeChatお年玉袋の定価は1元(約16円)で、ブランド側は1人に対し1元(約16円)以下(全員が当選するわけではないため)で大量のWeChatユーザーを自身の公式アカウント、ミニプログラム、動画アカウントに集められる。
小さなWeChatお年玉袋で狙う動画アカウント事業の拡大
小さなお年玉袋の変革から、2021年にWeChatが注力する事業は動画アカウント「視頻号」であることが分かる。
先月中旬、テンセントの高級副総裁でWeChat事業グループ総裁の張小龍氏は「WeChatはかつてPCで閲覧されていた企業やブランドの公式サイトの代替を模索している。これまで公式アカウントでもミニプログラムでも企業の公式サイトとなることを願ってきたし、今は動画アカウントがそうなることを願っている」と話した。
お年玉キャンペーンを通じ、各社の動画アカウント号が企業公式サイトとしてひっそりと消費者の生活に入り込んでいく。
(翻訳・二胡)
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