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中国のコーヒーチェーン「luckin coffee(瑞幸咖啡)」が5日に声明を発表し、同社が臨時で共同清算人を立て、米連邦破産法第15条(チャプター15)の適用を申請したことがわかった。同日に中国版ツイッター微博(Weibo)の公式アカウントを通じて「luckin coffeeの経営再建に向けて新たな一歩を踏み出したというよきニュースだ」との見解を示している。
破産を申請したということは、同社の経営不振を世に明らかにしたことになるが、もし申請が通り、米連邦破産裁判所の承認を得られれば、債務処理のための時間が稼げる。
luckin coffeeはどこへ向かうのか
luckin coffeeはライバルであるスターバックスとの差をますます拡げてしまった。
スターバックスはオンラインで注文し店頭で商品を受け取るサービス「啡快(Starbucks Now)」について、2019年末までに中国国内の93%超の店舗で稼働済みだと発表。昨年10月末には中国国内の店舗数が4700店となり、luckin coffeeを抜いた。
中国市場では高級路線で長年展開してきたスターバックスが庶民化に舵を切り、オンラインでの販路を切り開いた以上、luckin coffeeはコストパフォーマンスとコーヒーの質で勝負するしかなくなった。
商品価格ではluckin coffeeの優勢が続いている。たとえばアメリカーノ1杯の値段はスターバックスでは28元(約450円)だが、luckin coffeeは13元(約210円)だ。中国のコーヒー市場は欧米や日本ほど成熟しておらず、まだ質で勝負する段階ではない。luckin coffeeが価格面で強みを持っている以上はブレイクスルーの機会を残しているということだ。
また今年1月には提携販売に関するプロジェクトが発表され、初めてフランチャイズに門戸を開いた。プロジェクトでは「加盟金ゼロ」を謳ってはいるが、実際には初期費用として35万〜37万元(約570万〜600万円)が必要だ。その内訳は内装費が11万〜13万元(約180万〜210万円)、設備導入費が19万元(約310万円)、デポジットが5万元(約80万円)となっている。
さらに、luckin coffeeは内部抗争にも悩まされている。今年1月初旬、副総裁7人、全支社の総経理とコア事業のディレクター31人による連名の書簡の存在が暴露された。内容は取締役会主席兼CEOの郭謹一氏の罷免を要求するものだ。まさに内憂外患の状態だ。
中国のコーヒー市場におけるトッププレーヤーとして、luckin coffeeは革命の先陣を切った存在であることは事実だ。そしてluckin coffeeを超えるブランドがまだ出ていないことも事実。最も難しいこの時期に運営を停止することなく、新商品の開発やヒット商品のマーケティングに邁進しており、ブランドとしての影響力は依然として堅持していることも、また事実なのだ。
作者:連線Insight(ID:lxinsight)、 鍾微
(翻訳・愛玉)
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