寓楽湾がCラウンド資金調達を完了、既に連続2年黒字
36Krは、ものづくり人(創客*1)教育会社の寓楽湾が、本日Cラウンドでの資金調達完了を公表したとの情報をキャッチした。本ラウンドでは風(沨)華キャピタルを筆頭に、華和キャピタル、御潤キャピタルも投資している。調達した資本は、主に寓楽湾の製品品質向上並びに業務拡張に用いられる。具体的な融資金額は暫時不開示であるが、寓楽湾(北京寓楽世界教育科学技有限会社)の創業者で最高経営責任者(CEO)でもある劉斌立(リュウ・ビンリ)氏は、本ラウンドで寓楽湾の評価額は10億元に近づくと語った。2017年5月、寓楽湾は華和キャピタル傘下の華清華ファンドから数千万元のBラウンド資金調達を完了した。
寓楽湾の創業は2013年、大多数の創客団体と同様に、to B(対企業)+to C(対消費者)モデルの2足歩行をしてきた。まず公立学校に対してブランドを確立、STEAM 教室(*2)セットアップ、カリキュラム整備及びカリキュラム体系の研究開発応用など、企業向けソリューションを提供している。生徒の保護者グループの中で知名度を上げた後、対企業ビジネスをベースにして、自社の消費者向けビジネスをさらに発展させた。公開された資料によれば、2018年にCエンドの収益は、寓楽湾の総収入の30%近くになると予想される。
To B(対企業)をto C(対消費者)に転換できたのは、初期に公立校で完成させた市場を教育現場の外に出したことにある。より重要なポイントは、授業内容の一貫性とサービスの連続性だ。そのため、製品上、寓楽湾は自社「教育クラウド」を開発し、教材サイトとして紹介している。「教育クラウド」の中核をなすソリューションは、STEAM教材と持続的な個別学習へのニーズであり、主として、その両方のサービスを提供する。
評価分析システム:学科を跨いだ学習をする生徒に、プロセス的多次元評価分析を提供する。さらに、学習の効果をフィードバックし、教師に対しては生徒集団の能力分析、生徒の能力発展の傾向、カリキュラム教学効果など、マルチプルにデータを可視化、加えて、このデータをベースにした個別学習教材を提案する。
オンライン学習サイト:ライブ放送や録画放送の形式でオンライン学習サービスを提供する。さらに、ものづくりの資質養成とものづくりのカリキュラム教案教材をも提供する。現在、オンラインのカリキュラムは、小学校の理科実験教室、プログラミング、ものづくりなどの専門科目をカバーしている。

グループが提供しているデータによると、現在、寓楽湾のBエンドには、既に5,000カ所以上の小中学校が連なり、60万人以上の小中学生に正規授業及び課外授業でのものづくり教学及び製品サービスを提供している。Cエンドには、全国直営加盟及び200カ所を超える協力学区を有しており、カナダとシンガポールには直営学校も設立している。
2018年上半期、寓楽湾のCエンドでの有償ユーザーが10万人に近づいた。収益増加が2年続いた後、グループは2018年の売上高が2億元になると見込んでいる。
以下、36Krによる過去の寓楽湾報道である
原題:寓楽湾Bラウンドで数千万元資金調達、ものづくり教育はB・Cエンドを一気に掴めるか?
著者:郭雨萌
ものづくり教育会社の寓楽湾がちかく、Bラウンドで数千万元の資金調達を完了したと公表する。今ラウンドの資金調達は、華和キャピタル傘下の華清華和ファンドによって完了する。寓楽湾は今年(2017年)1月、中国語オンライン文化教育産業ファンドをメインに、A+ラウンドで数千万元の融資を受けている。Pre-Aラウンドの投資家は東方オンライン。
寓楽湾の成長プロセスは、典型的なものづくりオーガニゼーションが常用するto B + to Cモデルだ。現在既にオンライン消費者向けビジネス以外にも、対企業ビジネスをベースにしたオフラインの消費者向けビジネスが派生している。今年、消費者向けビジネスは既に3万ユーザーを有し、支払いをした人数は5,000人を超える。寓楽湾の創業者 劉斌立氏は36Krに対し、ものづくりは科学と素質の教育であり、まず公立学校でブランドを確立し、生徒の保護者グループの中で知名度を上げる必要がある、と話した。
彼の見解では、公立学校のプールは小さいけれども、比較的コストが低く、決まってしまえば比較的安定した収入になる。しかし、公立学校は敷居が高い。カギとなるのは、コンテンツの中身、教師の養成、サービス、評価システムなどを一揃いにしたソリューションだ。寓楽湾ブランドには、かなりの先発優位性があり、早い段階で全国いくつかの主要省でものづくりプロジェクトを担当した。例えば、ものづくりコーナー、ものづくりスペース、ものづくり学園などである。昨年より、寓楽湾はものづくり連盟をまた1つスタートさせており、今年の対ビジネス収益は5,000万に達すると見込まれている。
昨年9月以来、寓楽湾は消費者向けに様々な試みを始めている。基本構想はオンライン上では家族単位での支払いを導入し、オフラインでは全国25都市に直営方式を導入、残りの都市については主にカリキュラム内容のアウトプットやブランド加盟モデルによって、提携先を自社の教学拠点に変える。劉斌立氏は、全国各地の加盟店は事実上、寓楽湾と同じ戦法を持っており、寓楽湾は彼らに消費者向けのソリューションだけでなく、企業向けのソリューションをも提供する、と話している。しかし、このロジックの裏側にある主旨とは、学生を源とするチャンネルをすべて寓楽湾自身のサイト上に集めることである。つまり、加盟店を自社への流入口にし、オンラインカリキュラムを用いて有償サービスに転化させることであり、対消費者ビジネスは今年2,000万の収益を生み出すと見込まれる。
家庭に対して、寓楽湾は異なるシーンでの有償製品を生み出している。例えば、公立校内でためたポイントを通して、ものづくりゲーマーサイトや、自宅で完成させる超人気商品、はたまたオフラインでの夏冬キャンプと交換するカリキュラムを進行する。
To B(企業向け)からto C(消費者向け)へのプロセスに、寓楽湾は3年を要した。このプロセスの最中、劉斌立氏はこう語った。ものづくり教育を子どもの週末の習い事に入れ込むのは難しいと思う。なぜなら、カリキュラムの重要性上、生徒の保護者の認識はずっと学校科目(例えば英語や数学)や趣味教育(例えばピアノやダンス)に向けられ、科学カリキュラムの順番はいつも後ろの方だからだ。ものづくり人は生徒にさまざまな体験を提供できるのだが、生徒の保護者の認知度は比較的低いままだ。
それで、寓楽湾は、既に持っているものづくりコンテンツを無料のカリキュラムにし(今既に累計6,000分以上の短編動画がある)、これらをより緊密にリンクさせた学科のカリキュラム上で集金するという方法を取った。例えば数学ロジックのカリキュラム、創作作文、創造心理学などだ。それから、オンライン上のライブ授業の形でユーザー、主に小学校、中学校の生徒にアプローチする。この観点からすると、寓楽湾の既存製品は既にクラシカルなものづくり人の概念を突き抜けており、より大きなSTEM分野に参入したと言えよう。
劉斌立氏は、寓楽湾は全国に27名の教育研究専任教師を有し、グループには北京師範大学、果殻ネット、楽高等科学教育機構のバックが付いている、と紹介している。しかし、業界の現状は、公理学校への適合とものづくり資質のある教師とのギャップが著しく、養成機関内の教師の質もバラバラで不揃いだ。そのようなわけで今後、寓楽湾はカリキュラムをリニューアルすると同時に、オンライン・オフラインで教師の養成をも行う。
今年になってから、ものづくり教育領域の会社が続々と資本調達をしている(例えば火星人教育、小ニュートン)。企業向けビジネスのサーキットでは、政策支援が寓楽湾や青橙創客のような会社により多くの機会を与え、将来、消費者向けに体系化するカリキュラムの基礎を固めるよう援助している。しかし、本質からみれば、ものづくり人は集中度の極度に低いマーケットである。素質教育や改革先行の学校がより重視されている北京でなら、ものづくり教育の浸透率は10%ほどに達し得るが、2級3級4級都市では、この数字は多分0だ。規格統一した教育研究をアウトプットできる会社が、チャンネルに頼ってのみこれらの市場を開拓できる。
ここで問題。全国には1億4000万ほどの義務教育人口が存在するが、ものづくり教育は千億クラスのマーケットになれるだろうか。
*1創客とは……革新やイノベーションを楽しむ人という意味で、アイディア・デザイン・製造を含む。
現在の中国では、科学技術の達人、ソフトウェアの開発者、アーティスト、デザイナーといった意味もある。(http://japanese.china.com/chinese/hotwords/1664/20150511/369955.htmlより)
*2 STEAM 教室……「Science:科学、Technorogy:テクノロジー、Engineering:工学、Art:芸術、Mathematics:数学」を融合的に用いて、実物とデジタルの両方で「ものづくり」を行う教室
(http://steam-lab.jp/より)