百度(バイドゥ)国際事業部が独立分社化し名称を新たに、グローバル広告事業へ軸足
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百度(バイドゥ)から分社化した国際事業部はどうなるのか?
2018年5月、百度の最高執行責任者・陸奇(ルー・チー)氏の離職が報じられると、同社の株価は連続して下がり続けた。その直後、同月21日に百度は国際事業部を二分することを発表する。一部は百度AIチームに統合させ、新国際事業部として百度AIの海外展開を進める。さらに、グローバルモバイルアプリ事業と同社独自のモバイル広告プラットフォーム「DAP(DU Ad Platform)」事業は、新たに設立した「小熊博望科技有限公司(Little Bear Bowan)」へ移行した。元百度国際事業部総経理の胡勇(フー・ヨン)氏がCEOに就任し、同社は独自に資金調達し運営していく。百度の役割は、小熊博望の主要株主として子会社の百度糯米(nuomi.com)と合わせて約45%の株式を所有することだ。
小熊博望の分社化から2ヶ月で、百度は徐々に「モバイル」と「AI」を事業の2本柱として整え、小熊博望も独立運営を進めている。36Krが事情通から得た情報では、小熊博望は新ブランド「Do Global」を立ち上げる。同社の従業員は約300人、うち研究開発人員が3分の2を占めるという。グローバルモバイルアプリの開発とグローバル広告事業に重点を置き、さらにグーグルとモバイル広告事業での提携を模索している。
同社のグローバルモバイルアプリ開発事業は、かつて国際事業部時代にツール系製品で海外市場を開拓した戦略を踏襲している―これはバイドゥが主力製品の海外進出で期待ほどの結果を得られず方向転換を試みていること、また、多くの中国企業が海外進出の際にツール系アプリを使うという同様の選択をしている事に起因する。というのも、この種のアプリケーションは基本的に各国文化の違いを障壁としないからだ。当時の胡勇氏の考えは、ツール系製品により海外の顧客を獲得し、市場を理解してかつ徐々に商業化する。同時に新製品の開発をして、前向きな循環を形成するというものだった。
現在の小熊博望の発展にも当時の面影がうかがえる。ツール系製品で顧客を集め、部分的にはアプリケーションそのものとアプリ内課金に頼る。例えば「Meitu美図秀秀」などの写真加工アプリ内にある有料スタンプがその類だ。他には、DAPを通じて収益化する手法が増えている。
現状から具体的に見ると、小熊博望は更に一歩進んで自身のユーザープールを拡大しており、ネットアイドルを起用するという従来の手法以外で世界を跨ぐマーケティングを広く切り開いていこうとしている。7月からは小熊博望傘下の録画制作ソフト「DU Recorder」と携帯ゲーム「ザ・キング・オブ・ファイターズ」欧米版がコラボし、後者のIP(知的財産)を通じてゲーマーを惹きつける計画だ。前述の事情通によると、小熊博望はさらに東南アジアのライブストリーミングソーシャルアプリ「Tamago」とも協力し、DU Recorder上でのライブ配信を調整中である。
36Krが知るところでは、小熊博望傘下のDAPは6月中旬にすでにグーグルのモバイルアプリケーション広告プラットフォーム「AdMob」と接触した模様だ。これは開発者がグーグルの広告プラットフォームを通じてDAPにアクセスできる事を意味し、DAP側からすればより多くの機会が得られ、より多くの収益化への選択も得られるという事だ。その他、DAPはグーグルの広告効果自動最適化ツール「DSP(デマンド・サイド・プラットフォーム)」とも提携関係となり、これに乗じて海外マーケティング供給規模の拡大を図る見込みだ。
百度から独立した小熊博望はより自主性を得て、さらなる発展を遂げるだろうという声を聴くが、既存の業務で利益を上げるには各方面での挑戦に直面する事になるだろう。
グローバルマーケットという視点に立つと、フェイスブックとグーグルの二大巨頭が大部分の市場シェアを占めており、小熊博望がここに食い込むのは比較的困難だろう。しかし、グーグルとの提携により海外市場の拡大は有利になるとも言える。
その他、中国人開発者の海外進出を支援する過程においても、小熊博望が直面する競争は依然として激しい。ツールマトリックスからモバイル広告プラットフォームへと転向した企業にチーターモバイル(Cheetah Mobile)やAPUSグループ等がある。彼らは一定の規模と成長を保持する一方、アプリケーションをソーシャル化と内容の両方面で発展させている。例えば、チーターモバイルの動画ライブSNS「Live.me(ライブミー)」がそうだ。旧百度国際事業部も同様で、現在の小熊博望に至っても写真加工アプリ「魔図」、友だち作りアプリ「海聊」などで継承されている。