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中国発コスメブランド「完美日記(PERFECT DIARY)」を運営する「逸仙電商(YATSEN)」が3月11日夜、2020年第4四半期および通年の財務報告書を発表した。これは逸仙電商が昨年11月に米ニューヨーク証券取引所に上場して以来、初めての決算発表である。
財務報告書によると、2020年第4四半期の売上高は前年同期の11億4000万元(約190億円)に対し71.7%増の19億6000万元(約320億円)。2020年通年の総売上高は前年比72.6%と大幅増の52億3000万元(約870億円)だった。
第4四半期の損益は、純損失額が非GAAPベース(非米国会計基準)で2億8700万元(約48億円)、GAAPベースで15億3100万元(約250億円)を計上。また、第4四半期の粗利益率は66.3%と、2019年同期の62.7%から3.6%増加した。
売上高の大幅な増加には、主に同社のマルチブランド戦略が関係している。同社はつい先日も、英国の高級スキンケアブランド「イヴロム(Eve Lom)」の買収を発表。このほか新たに「乙女風」のカラーコスメブランド「Pink Bear(皮可熊)」を打ち出し、3月16日にアリババ系ECサイト「天猫(Tmall)」に旗艦店を立ち上げると発表したばかり。さらに以前には、中国コスメブランド「Little Ondine(小奥汀)」を買収し、仏コスメブランド「アベンヌ(Avene)」を扱う企業からも高級スキンケアブランド「ガレニーク(Galenic)」を買収するなど有名ブランドを次々に傘下に収めるほか、独自ブランド「Abby’s Choice(完子心選)」もインキュベートした。
しかし、売上高が大幅に伸びているのと同時に、損失も拡大している。財務報告によると、2020年第4四半期の販売・マーケティング費用は13億8000万元(約230億円)。前年同期は4億5000万元(約75億円)であり、売上高に占める割合は39.1%から70.3%に増加している。営業費用の増加要因は、主に新製品および新ブランドのプロモーション、広告、マーケティングコストの増加、および完美日記の実店舗出店によるものだとしている。
(翻訳・小久江)
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