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中国IT大手バイドゥ(百度)のAIチップ事業がこのほど独立し、新会社「崑崙芯科技」が設立された。同社チップ事業のチーフアーキテクト・欧陽剣氏が新会社のCEOに就任した。
崑崙芯科技は今年3月、独自に資金調達を行った。リードインベスターは「中国中信集団(CITIC Group)」傘下のプライベートエクイティー・ファンド「CPE源峰(CITIC Private Equity Funds Management)」が務め、「IDG資本(IDG Capital)」、レノボグループ傘下の「君聯資本(Legend Capital)」、「元禾璞華投資管理(Oriza Hua)」などが出資した。評価額は130億元(約2200億円)に達している。
欧CEOは、「コンピューテーションと半導体技術は空前の変革期を迎えている。データセンター、スマートカー、スマートフォン、PCなどのインテリジェントコンピューティングに対する需要規模は過去最大級で、新たなシナリオやフレームワークが次々と作られている。バイドゥは10年におよぶAIチップ研究の積み重ねを糧に新会社を設立した。今後もイノベーションを拡大させ、インテリジェントコンピューティングと半導体分野のリーディングカンパニーとなることを目指す」と語った。
バイドゥはAIチップ「崑崙(Kunlun)」(以下、「崑崙チップ」)を自主開発してきた。初代の崑崙チップは2020年に量産化し、数十社にのぼる各業界の顧客に供給している。二代目崑崙チップはすでにテープアウト(設計完了)の段階にあり、今年後半にも量産体制に入るとみられる。その処理性能は初代の3倍だという。今後、崑崙芯科技は生産ラインをより一層拡充させ、商業化を速める計画だ。
崑崙芯科技は研究開発のみならず、商業化、エコシステムの構築にも注力している。今年4月、百度は湖北省宣昌市にAI、チップ関連の施設を開設し、今後はAIアルゴリズムセンターの設立も計画している。これらは崑崙芯科技が全国に構築したいエコシステムの第1号施設となる予定だ。
バイドゥは「今後、崑崙芯科技はAIチップの研究開発を強化し、バイドゥのAI事業発展に寄与するだろう。また、各地における産業化の加速、高度な演算性能の拡大を推進し、多くの企業のスマート化に貢献すると期待する」とコメントしている。
(翻訳:Qiunai)
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