中国シェア自転車モバイクがEC事業開始。年950億円の損失穴埋め目的?

中国のシェアサイクル最大手モバイク(摩拝単車)がEC事業を本格化する。アプリ内に立ち上げた「摩拝商城」で、サイクル用品を中心に、衣類、生活用品、電子用品、スキンケア用品などを扱う。取引にはアプリ内で流通する仮想通貨「摩幣」と現金を併用できる。

技術支援はEC開店・運営をサポートするSaaS「有賛」が行った。関係者によると、モバイクと有賛は2カ月前に提携を結んだ。

今年4月、生活関連O2Oサービス大手の美団点評(Meituan-Dianping)がモバイクを買収。その後、香港証券取引所に提出された上場目論見書から、モバイク事業の損失額が1日あたり1500万元(約2億5000万円)、年間57億元(約950億円)にのぼることがわかった。また、美団の今年の上半期決算には、モバイクの買収額が155億6400万元、識別可能な正味資産が27億4300万元、のれん代が128億2100万元と記載され、美団がシェアサイクル事業に期待をかけていると同時に、現段階ではモバイクからの収益を期待していないことが読み取れる。

モバイクの公式データでは現在、登録ユーザー数は2億3200万人で、1日あたりの利用件数はのべ3000万件。これをアプリ内ECである摩拝商城の利用に誘導するには、ユーザー数の大きさは申し分ない。ただ、居住地や職業などの顧客セグメントが多岐にわたり、顧客全体にリーチする取扱商品の絞り込みは簡単ではない。現段階では網易(NetEase)傘下の高級志向EC網易厳選(Yanxuan)などを引き込んでいるものの、多数のブランドと提携して品目数を伸ばすには一定の時間が必要で、目下の損失をすぐ挽回するには至らないだろう。
(翻訳・愛玉)

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