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テンセント・クラウドは、日本のゲーム企業向けに新サービス「テンセント・ゲーミング・クラウド」をリリースした。
テンセントのゲーム事業は20年近い歴史を持つ老舗であり、今や世界的なゲーム企業の一角を占める。2021年上半期の世界スマートフォン市場売上ランキングでは、テンセントの「王者栄耀」「PUBG MOBILE」が1位、2位を記録している(調査企業センサータワー調べ)。
テンセントは2013年よりパブリッククラウド事業「テンセント・クラウド」を展開しているが、ゲーム業界のリーディングカンパニーとしてつちかった技術が盛り込まれているとあって、ゲーム企業から高く評価されている。中国ゲーム企業の70%はテンセント・クラウドを採用しているという。
日本企業での採用も少なくない。日本は世界第三のゲーム市場にして、数々の世界的ヒットゲームを生み出してきたゲーム開発大国。テンセントも重点市場として、日本企業との関係を深めてきた。
そして、このたびより多くのクライアント企業獲得に向けた戦略サービスとして、新たにテンセント・ゲーミング・クラウドがリリースされた。
オンラインゲームの開発、運営に必要な機能を、SaaS(ソフトウェア・アズ・ア・サービス)、PaaS(プラットフォーム・アズ・ア・サービス)の形式で提供することにより、構築済みのゲーム運営環境に競争力のある価格で実装できる点が特徴だという。
現在ローンチされている代表的な機能には以下のものがある。
・「ACE」(アンチ・チート・エキスパート)
ゲームセキュリティに特化したソリューションとして、不正ツールの利用によるチート行為や、ゲーム内アイテムの不正売買、総当たり攻撃などをモニタリング。iOS、アンドロイドの双方に対応し、既存のゲーム運営環境に低コストでの実装が可能となる。すでに「キング・オブ・グローリー」をはじめとする数百のゲームに実装され、12億人以上のプレイヤーのゲーム環境を保護している。
・「WeTest」(ゲーム・クオリティ・モニタリング)
世界各国の携帯キャリア・ネットワークの環境をシミュレーションすることで、各国でのゲーム環境を簡便に確認することが可能となり、グローバルテストにかかる時間とコストを大幅に短縮する。また、実際のパフォーマンスをモニタリングすることで、ゲームのクラッシュ、遅延、発熱など実際のプレイヤーが直面している問題を全面的に捕捉できる。
・「GME」(ゲーミング・マルチメディア・エンジン)
ワンストップのゲーム音声ソリューションとして、過酷なインターネット環境でも、遅延の少ないクリアな音声を伝送。FPSやMMORPG、MOBAなど多くのゲームジャンルに対応し、リアルタイム音声通話、3Dロケーション、音声のテキスト変換などの各種の機能を備える。
・「GAAP」(グローバル・アプリケーション・アクセラレーション・プラットフォーム)
テンセントは全世界に2000カ所以上のエッジノードを有している。世界各国のユーザーを最適なエッジノードへの接続に誘導、その後は高速コネクションによりリージョンサーバーに直通して遅延を防止する。
ゲームが人気を勝ち取れるかどうかはコンテンツだけではなく、チート行為の抑止やクリアな音声の伝送ができるかどうかなどにも大きく左右される。一般のゲーム企業にはなかなか手が回らない課題を低コストで解決するためのサービスが、テンセント・ゲーミング・クラウドだという。
リリースにあたり、「ACE」及び「WeTest」を無料で1カ月間利用できる体験キャンペーンを実施される。
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