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食品飲料市場の2019年の世界的動向について、市場調査会社ミンテルは「グリーン・コンシューマリズム(環境にやさしい消費)」「ヘルシー・エイジング(健康長寿)」「利便性の向上とイノベーション」の3点だと発表した。
この調査報告は、ミンテルGNPD(世界新商品情報データベース)に登録された製品データと、15カ国の消費者データから分析を行ったもの。以下に詳細を紹介する。
グリーン・コンシューマリズム
「持続可能な開発」は、2019年には製品ライフサイクルにまで浸透するだろう。農家による生産からメーカーによる仕入れ、小売業者による販売、消費者による購買まで、各段階に求められる概念となる。
環境保護の観点からプラスチック包装を廃止することもその一つだ。豪小売大手コールズ・グループは、肉類の包装材に回収可能なバイオベースPETを採用した。英小売大手テスコなど、食品ロス削減に取り組む企業も現れている。
ヘルシー・エイジング
世界的に高齢化が進む中、加齢に伴う問題を軽減する食品や飲料に注目が集まっている。骨や関節機能を改善したり、免疫力を向上させたり、脳を活性化させたりする効果が期待される商品だ。年代に関係なく、消費者は単に長生きするのではなく、健康を維持しながら歳を重ねることを重視している。アンチエイジングの分野では食品業界より先を行く美容業界がベンチマーク、あるいは提携相手となるだろう。一部ではすでに共同開発が進んでいる。
利便性の向上とイノベーション
現代のライフスタイルに合ったテイクアウトやデリバリーの分野も引き続き発展していくだろう。消費者がこれらを利用する目的には「時短」があるが、同時に多くの消費者にはグルメ指向も根付いている。食品の質や味、形態への要求度は高い。便利であると同時に新鮮、健康的かつ良質な商品が求められている。
ポストミレニアル世代は食にうるさいが、質の高い食生活を実現するスキルや時間、設備を持ち合わせていないことが多い。彼らこそが新たな食品業界のターゲットになる。
Amazon Goのような無人コンビニや無人スーパーもこうした流れを後押しするだろう。モバイルアプリや無人レジなどの導入で、食材購入の時短も実現する。また、同様の理由で半調理済み食品に対する需要も高まるだろう。
(翻訳・愛玉)
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