中国メーカー、欧州でEV展開に注力  好調の兆し

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【新華社ブリュッセル1月4日】中国の新興電気自動車(EV)メーカー、上海蔚来汽車(NIO)は2020年、ノルウェーでスポーツタイプ多目的車(SUV)「ES8」の納入を開始した。ドイツ・ミュンヘンで開催された国際モーターショー「IAAモビリティー2021」では、中国長城汽車の高級スポーツタイプ多目的車(SUV)ブランド「WEY」のプラグインハイブリッド車(PHEV)「Coffee 01」が世界で初めて公開された。中国の自動車メーカーが欧州市場開拓に力を入れ、中国製EVが現地の消費者の間で人気を集めている。

欧州市場のEVの成長可能性は高い。欧州連合(EU)の欧州委員会は20年、気候変動対策に向けた包括案を打ち出し、排出削減目標を実現するため、2030年のガソリン車やディーゼル車の新車販売を21年から55%削減し、35年には販売を停止するとした。

米コンサルティング大手マッキンゼー・アンド・カンパニーのミュンヘンオフィスのパートナー、パトリック・シャウフス氏によると、政策的支援と厳しい炭素排出目標は欧州諸国の低排出ガス車とゼロエミッション車の需要や生産を大いに促進している。統計によると、EUのグリーン転換政策を追い風に、欧州18カ国の20年第3四半期(7~9月)自動車販売に占めるEVの割合は13%に上昇した。

ドイツ市場リサーチ機関Innofactの調査では、ドイツ人回答者の半数近くが中国製EV購入にオープンな姿勢を示し、19%は中国メーカーのEVを購入したいと答えた。若年・中年層の購買意欲がより高かった。

中国ブランドの性能と競争力は高まりつつある。上海汽車集団傘下の名爵(MG)とNIOはいずれもユーロNCAPの安全性試験で高評価の5つ星を獲得した。NIOはこれまで現地になかったバッテリー交換技術を持ち込むと同時に、オンラインによるハードウエアアップグレード機能を通じ、新しいスマート・デジタル体験を欧州のユーザーに届けている。

マッキンゼー・アンド・カンパニーの研究によると、中国EV産業は重要な意義を持ち、特にフルバッテリー電気自動車(BEV)では依然として世界をリード、バッテリー生産量も欧州を大きく上回っている。

ドイツ国際自動車製造業者協会(VDIK)ベルリン事務所のピーター・マイヤー会長は、同協会への加盟資格について中国メーカーと協議しているとし、いずれ中国ブランドを加盟させるとの方針を明らかにしている。

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