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2018年11月、36Kr「シリコンバレー最新事情(第35回)」で、「ユニコーン企業の増加、どのような環境変化が生じたのか」を議論した。
放送終了後、多くのリスナーから疑問が噴出した。「中国のユニコーン企業の数は急激に伸びているのに、なぜ米国と比べるとB2B企業が圧倒的に少ないのか」ということだ。
そこで今回(第42回)は、この疑問について専門家に意見を求めることにした。応じてくれたのは、徐皞氏(投資家・シリアルアントレプレナー)、張璐氏(「Fusion Fund」創業パートナー)、劉勇氏(シリコンバレーの投資家)、張于慶氏(「TSVC清谷資本」創業パートナー)、夏淳氏(「TSVC清谷資本」創業パートナー)の5人だ。
5人の見解をまとめると、以下の通り。
1)中国にはまだ人口ボーナスがあり、ソフトウェアを開発するよりも人海戦術で問題を解決するほうが安価だ。そのため、B2B企業が提供するソフトウェアやサービスを使う必要性も低い。また、一部の企業は、早期にソフトウェアを導入することが将来のコスト削減につながることを理解していない。
2)米シリコンバレーの大手企業には、B2Bスタートアップの製品を率先して試す傾向がある。そのため、こうしたスタートアップを支援する環境も整備されており、結果としてスタートアップの成長を助けている。また、大手企業がB2Bスタートアップの製品を購入することも多い。今のところ中国にはこうしたエコシステムは確立されていない。
3)ほとんどのB2B企業は、売り上げを増やせる中国政府の調達案件に多くのリソースを投じなければならない。特に政府との関係構築にリソースが割かれ、技術開発費にしわ寄せがいく。その結果、技術主導型のB2Bスタートアップの発展が阻まれる。
4)これらの理由により、起業家は制約の多いB2B市場ではなく、より発展の可能性を秘めているB2C市場に目を向けることになる。
しかしながら、5人は「B2B分野のスタートアップ市場は今後拡大していく」とも信じているようだ。
(翻訳・飯塚竜二)
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