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中国のEC業界2位の京東集団(JD.com)が海外展開を加速させている。同社ECの取扱商品を、米グーグル傘下のECに提供していくという。
京東は今月から、傘下のグローバルEC「JOYBUY」で取り扱うキーボードやイヤフォン、キッチン家電など500品目を、グーグルが米国内向けに展開するECサイト「Googleエクスプレス」で販売している。将来的にはさらに提供品目を拡充していく構えだ。
両社は昨年6月、資本業務提携を行うと発表。グーグルは京東に5億5000万ドル(約600億円)を出資した。京東は今回の米国を皮切りに、グーグルの価格検索サービス「Googleショッピング」を通じて、欧州や東南アジアなど他地域でも商品を流通させていく。
京東集団はかねてから、米国や欧州など海外での展開を望んでいた。ブルームバーグの報道によると、劉強東CEOはかつて「2018年後半にも米国でEコマースを展開し、物流で強みを発揮したい」と述べている。
グローバル戦略の主戦場をまず米国に定めた京東には、アマゾンに挑む意図のほかに、国内最大の競合相手アリババグループへの対抗心も見え隠れする。アリババグループは過去に幾度も米国市場開拓を試みているが、いずれも成功したとは言い難い。オンライン決済サービス「支付宝(アリペイ)」は米国市場から実質締め出され、クラウドサービス「アリババクラウド」は昨年9月に米国での事業拡大計画を一時停止すると発表した。
一方、欧州市場ではアリババが京東に先行している。アリババは2014年のニューヨーク上場以来、グローバル市場での展開を継続してきた。京東がグローバル戦略を本格化させたのは昨年1月と大きく出遅れた形だが、劉CEOは「10年以内に海外事業の売り上げを会社全体の50%にする」という目標を掲げている。
(翻訳・愛玉)
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