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中国パソコン大手レノボがこのほど、企業向け「二酸化炭素(CO2)排出量算出プラットフォーム」およびレノボ社員向けCO2削減のためのプラットフォーム「楽炭圏」の運営を開始した。この二つのプラットフォームにより企業、サプライヤー、外部企業、従業員でCO2削減のエコシステムを構築したいとしている。
企業向けプラットフォームは現在無料のお試し期間中だ。「レノボ數據智能事業集団(DIBG)」が開発した環境データの計算を主とするSaaS形式のプロダクトで、企業が自身で精査したうえでデータ開示するのを支援する。正確性、カスタマイズ、可視化、安全性が大きな特徴だ。
同プラットフォームでは、企業はCO2排出データのほか、廃棄物、資源消費、エネルギー消費、環境パフォーマンスのデータが計算できる。企業の情報開示のニーズに合わせ、CO2排出情報、ESG(環境・社会・ガバナンス)情報、企業の事業活動が環境に与える影響および企業の環境への取り組みに関する情報、金融機関の環境への取り組み情報の開示など4種類のデータ算出結果レポートを提供する。
レノボは今後CO2算出プラットフォームをバージョンアップし、企業にCO2削減のソリューションを提供する計画だ。企業が算出したCO2排出、エネルギー消費、資源消費などの環境データを業界、地域の平均水準や環境パフォーマンス改善のための措置と結び付け、企業にCO2削減、省エネ、投資、取引の4つの角度から評価と戦略を提供し、企業のカーボンニュートラルと持続可能な開発目標の実現を支援する。
プラットフォームはカスタマイズ開発やカーボンニュートラルのコンサルティングサービスを提供する。これまでに84社のサプライヤー企業に試験運用して製造、不動産、交通、水利、環境、公共施設管理、教育、サービス業など32の業界にわたる100本以上のレポートを作成した。
このほか、社員向けプラットフォームでは、社員個人の仕事や生活におけるCO2排出量、削減量や炭素ポイントを記録する「炭素口座」の管理のほか、CO2排出量の算出を行う。同プラットフォームは環境にやさしい業務と低炭素生活の2つの日常シーンを対象としている。
社員は低炭素な方法での出張、旅行、通勤、オンライン会議や中古衣類、書籍の寄贈、家電製品の回収などでポイントを獲得する。ポイントにより社員が低炭素な行動の習慣を身につけるようにし、CO2削減の意識を高めている。
このほか、公益活動のモデルも積極的に模索しており、ウオーキングで歩いた歩数に応じて砂漠の植物サクサウルを自分の木として受け取る。社員に運動を奨励しながら、積極的に植樹活動を行っている。
同プラットフォームには炭素口座の記帳、低炭素の公益活動、炭素ポイントの取引と付与、炭素口座の資産管理の5つの機能がある。社員は個人口座で自分のCO2排出量および削減量を算出するほか、プラットフォームを通じてカーボンニュートラルとカーボンクレジット取引を後押しできる。
レノボは2021年9月に発表した「2020/21年度 環境、社会とコーポレート・ガバナンスレポート」の中で、温室効果ガスの削減目標を初めて重要業績評価指標(KPI)に取り入れ、社員の業績評価に活用している。
(翻訳・36Kr Japan編集部)
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