スマート機能と高いデザイン性が目を引く中国新興EVメーカーの新型車が勢揃い 上海モーターショー

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第18回上海国際自動車工業展覧会(上海モーターショー)が4月18日、中国上海市で開幕し、中国の新興電気自動車(EV)メーカー各社が新型車を披露した。

NIO ES8

「蔚来汽車(NIO)」の高性能スマートSUV(スポーツ用多目的車)型EV「ES8」は、先進運転支援システム「NIO PILOT」と車載用AIシステム「NOMI」を搭載し、移動する生活空間の創出に注力している。世界初の「女王助手席」(フットレストやリクライニング機能を備えた高級シート)、チャイルドシートモードにより全く新しい車内空間を創り出し、本革で覆われた温かみのある空間とスマート空気清浄システム、高級サラウンドシステムが一体となり、五感を満足させる空間になっている。

「NOMI」は車載コンピューターとクラウドコンピューティングをベースに、音声対話システムと、人間の感情を認識する「スマート感情エンジン」を集結させ、全く新しい人間と車の相互作用方式を創り出している。また、「NIO PILOT」のほか、世界初となるMobileye(モービルアイ)製最新画像処理チップ「EyeQ4」を搭載し、自動車を感情を持つパートナーに変え、空間と時間からの解放を実現している。

小鵬P7

「小鵬汽車(Xpeng Motors)」のEVクーペ「P7」は、人気車種のSUV型純EV「G3」と同様にスマート機能の面で差別化を図っており、人間と車の相互作用性とスマート運転支援機能を全面的に進化させた。「P7」は強力な自動運転システム用プロセッサ――英NVIDIA製「DRIVE Xavier」を搭載しており、レベル3(L3、条件付自動運転)の自動運転を支援している。また、中国独特の運転シーンとユーザーの習慣に合わせて独自に開発したソフトウエアを組み合わせ、中国市場のリアルなニーズに対応している。

威馬EX5pro

「威馬汽車(WELTMEISTER)」の「EX5pro」はSUV型純EVで、コントロールパネル「I-Control」、12.8インチ型可動式ディスプレイ、12.3インチ型液晶メーターを搭載する。音声対話で指示を聞き取り、シーンに合わせた動きやコミュニケーションに対応するほか、携帯端末で遠隔操作することも可能で、車と家の相互連携を実現している。

理想Baby Blue限定生産車

「理想(lixiang.com)」はレンジエクステンダーEV「ONE」の限定生産車「Baby Blue」を発表した。ボディカラーに粒子径が6マイクロメートル以下の特別なパール顔料を用い、ソフトな質感と輝きを増している。また、ブルー・パールをボディカラーに採用することで、光沢とクラス感を高めている。

零跑C-more

「零跑汽車(LEAPMORTOR)」の「C-more」は同社初のクロスオーバーSUV型EVで、マトリックス型ヘッドライト、左右に広がる形のテールライトが点、線、面と絶妙に変化する。ボディ一体型フロントガラスの上部には流線型のデザインを採用し、空気抵抗の低減と車内空間の拡張を実現している。

独創的な「指静脈」+「顔」両方による所有者の生体認証で車両の安全を確保するほか、10インチと5インチのディスプレイ2台に加え、8インチのARヘッドアップディスプレイ(AR-HUD)、独立した調節機能付きシート、森林の風を再現する空調システムなどを搭載することで、快適さと楽しさを一段と高めている。

零跑S01

2017年に設立したばかりの「零跑汽車(LEAPMOTOR)」が手がけるEV「S01」には、LEDイルミネーション機能「Razer Chroma」が採用される予定。一番の目玉は世界初の生体認証スマートキー「Leap In」を搭載していることで、指静脈認証によるロック解除と顔認証による始動を組み合わせることにより、運転者は全くキーを必要とせずに、車に乗り込んで始動するまでのプロセスを完了することができる。

奇点iC3

「智車優行科技有限公司(ZHICHEAUTO Technology)」が手がけるEVブランド「奇点汽車(Singulato)」の新型EV「iC3」は、フロントマスクにフロントグリルの無いデザインを採用している。ヘッドライトの外観に目を引く点は無いものの、内部のLED灯は5層に分かれており、構造は非常に個性的だ。下部のフォグランプには凹凸デザインを取り入れ、フロントマスクにクラス感を与えている。車の全長の関係で、側面のラインがかわいらしく見え、ホイールがほぼフルカバーされているというのもEVらしく、都市部で短距離を走行するニーズにかなっている。

愛馳汽車U7 ION

「愛馳汽車(AIWAYS)」が出展したSUV型EV「U7 ION」のコンセプトカーは、最先端のAI技術を集結し、未来に向けて生み出した全く新しい理想的な移動手段だ。フロントマスクにはフロントグリルの無いデザインを採用し、両端が反り上がった形状の細長いヘッドライトには台形のスモールランプが両脇に配置されている。目を引くのは、ユニークなデザインの大きなタイヤホイールと車体のキャラクターラインだ。

「U7 ION」コンセプトカーはカスタマイズされた移動空間を打ち出すとともに、一般的ではないタイプのハンドル、超大型車載ディスプレイを搭載し、後部座席にもソファのようなデザインを採用している。また、より先進的なAI技術と気配りのあるデザインを用い、消費者が乗車する「第4の空間」を創り出している。路上、家の中、仕事、社交の4大機能を融合し、移動をより気軽で自由なものに変えるだけでなく、様々なシーンに応じて自在に切り替え、カスタマイズのニーズに対応することを可能にしている。

天際ME7

「電咖汽車(DEARCC)」は傘下の高級車ブランド「天際汽車(NOVAT)」を立ち上げ、最初のモデルとなるSUV型純EV「ME7」を発表した。外観はハイテク感にあふれ、全体的に流れるようなラインとなっている。フロントマスクにはフロントグリルの無いデザインを採用し、中央に三本のバーで構成されるエンブレムが付いており、エンブレムの中央をLEDライトが左右に貫き、両側のヘッドライトとつながっている。バンパーにはスポーツタイプを採用することで、フロントマスク全体のスポーツカーとしての印象を強めている。

内装には暖色系の配色を採用し、温かみのある感覚を与えている。最も目を引くのは大型ディスプレイ5台を搭載していることだ。運転席側に12.5インチの液晶メーター、センターコンソールに15.5インチのタッチパネル、助手席に12.2インチの専用ディスプレイが設置されているほか、後部座席にも12.6インチの専用ディスプレイが2台設置されており、これら5台のディスプレイは相互接続が可能となっている。また、顔認識、自動駐車システム、360度撮影などのスマート技術も搭載されている。
(翻訳・池田晃子)

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