エンジニアのコミュニティを通じて「駭客山谷」が技術アウトソーシングを最適化 企業の技術アウトソーシングの新しい形を推進

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技術アウトソーシングは別に目新しいものではないが、「技術パートナー」となると、どうだろうか?従来の技術アウトソーシングは以下のようなモデルだ。企業による大雑把で的確な説明が難しい要件の提起、開発者による評価とスケジューリング、企業と開発者間の納期と価格の交渉、契約締結と開発の着手、要件の修正、納品、市場での検証による基準未達点の発見、修正とイテレーションによるアップグレード。このような従来のモデルには納品時期をコントロールできず延期が生じること、バグが多発し修復が容易でないこと、イテレーションが難しく、アップグレードの可能性が低いこと等の課題が存在する。

このような問題に対処するために「駭客山谷(HackerValley)」は技術パートナーというソリューションによって、ベンチャー企業に技術やコンサルティング、研究開発、イテレーションサービスを提供している。そのプロセスは次の通り。企業からの要件の提出、エンジニアの指導により企業が要件を優先順位に沿って配列、2週間を周期とした開発の着手と費用の支払い、2週間後の納品、さらに新たな要件とバグの修正がある場合はもう2週間にわたる作業。この新たなモデルにより、要件をクリアにし、イテレーションを早くする点で企業に貢献できる。

駭客山谷による技術アウトソーシングの運営維持は、プログラミング教育サイトの「フリーコードキャンプ」のコミュニティを基盤としている。同コミュニティは世界に11万人のエンジニアを擁しており、駭客山谷の創業者である関毅然氏もかつては同コミュニティの北京エリア管理者だった。同社はまず要件に関して企業とよくコミュニケーションをとったうえで、要件をコミュニティに発表する。そのプロジェクトに加わりたいエンジニアがいれば、オンライン上で連絡から納品までを行う。同コミュニティ内のメンバーの多くは一流企業の上級エンジニアであり、このような兼業方式を採用することで、技術水準を高めながら、コストを削減することができている。

この他に、技術の移送効率を高めるために、駭客山谷は自前でマイクロサービスアーキテクチャを構成してスピーディーな開発をサポートし、開発周期内で質の高い製品をクライアントに納品できるようにしている。

駭客山谷の営業状況について関氏は、今のところ中国証券会社大手の「広発証券(GF Securities)」や「華創証券(HuaChuang Securities)」、「東北証券(Northeast Securities)」、中国家電大手の「中国華録集団(China Hualu Group)」などにサービスを提供しており、金融機関向けの製品を研究開発するなど、要件のデジタル化を実現する上で貢献していると語った。現在のところ、収支はほぼ均衡しているという。

今後、駭客山谷は商業化に向けて、公益コミュニティを運営することにより、ソフトウェア開発の分野でエンジニアのヒューマンリソースプラットフォームを発展させ、基盤アーキテクチャを統合して販売やリースを行うなどの構想を練っていくとみられる。

現在、駭客山谷が取り組む事業は、すべて技術がベースになっており、技術アウトソーシングによるマネタイズという直接的なビジネスモデルで、収入を確保する力を身に付けている。同社はまだマーケティングに特化したチームを組織していないため、商業化に関してはさらなる改善と成長の大きな可能性を秘めている。
(翻訳・虎野)

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