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中国家電量販大手「国美零售(GOME Retail)」の黄秀虹董事長はこのほど開催した全体会議で、年内は従業員の社会保険料は負担するが、給料の支給はできないと発表した。また、今後も中長期にわたり、給料の支給に不確実性が存在すると明らかにした。
この事実が報じられた11月3日の国美零售株の終値は、前日比3.88%安の0.124香港ドル(約2.3円)。年初比では81.21%の下落となった。
国美零售は9月、創業者の黄光裕氏と杜鵑氏の夫妻が同月14日と15日に、3回の取引で同社の株式15億2800万株を売却し、計2億9500万香港ドル(約54億円)を現金化したことを明らかにした。この発表を受け、同社の株価は20%以上下落した。
黄夫妻は2021年12月末以降、計9億6千万香港ドル(約178億円)を現金化し、持ち株比率を61.50%から42.80%に低下させている。
黄氏が1987年に設立した国美零售(旧、国美電器)は、小売、インターネット、金融、不動産、投資などの事業部門を抱える総合小売企業に発展し、2004年7月に香港証券取引所に上場した(証券コード:00493)。
国美零售の22年1〜6月期の売上高は前年同期比53.46%減の121億900万元(約2420億円)、親会社に帰属する純損失は50.24%拡大し、29億6600万元(約590億円)だった。
国美零售は10月21日に業績の下方修正を発表し、「22年に入って以降、新型コロナウイルス感染拡大の影響に加え、消費環境や市場が複雑かつ不安定になっている。小売業界はさらなる試練に直面している。当社と傘下企業の事業も大きな影響を受けている」と説明した。
22年に入って以降は、複数の事業部門で事業縮小が進められ、リストラや給与遅延なども発生していると報じられていた。
(36Kr Japan編集部)
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