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米アップルは長い期間をかけ、VR(仮想現実)とAR(拡張現実)の機能を組み合わせたMR(複合現実)ヘッドセットの開発を進めてきた。これまで何度か発売が延期されてきたが、この秋ついに発売される可能性が出てきた。
ブルームバーグのアップル担当記者、マーク・ガーマン記者が1月に入ってから発表した複数の記事をまとめると、アップル初のMRヘッドセットは早ければ今春発表、順調なら今秋にも発売される模様だ。名称は「Reality Pro」となる見込みで、初代モデルの価格は3000ドル(約39万円)前後になると予想されている。かなり高額なため、主なターゲットとして想定しているのは、開発者や法人顧客、または予算に余裕のある消費者だとみられる。
米テクノロジー系メディア「The Information」も1月に入って早々、アップルのMRヘッドセットの仕様を具体的に報じている。バッテリーパックは「MagSafe」のようにマグネット式の電源ケーブルで本体と接続する仕組みとなる。「H2チップ」を搭載し、ワイヤレスイヤホン「AirPods」と連携させれば超低遅延モードで音声を楽しめる。メインSoCだけでなく、画像信号専用プロセッサも5nmプロセスで製造されたものとなる。
競合製品と比較すると、アップルのMRヘッドセットは視野角、解像度、重量の3点で優位性があるという。視野角は、競合製品をはるかにしのぐ120度で、人間の目の可視範囲を基本的にカバーする。ユーザーに画面の縁の存在を感じさせず、没入感を向上させる。
解像度の点では、ソニー製のマイクロ有機ELディスプレーを採用し、ユーザーに片目4K(両目8K)の高精細画像を提供する。
本体の素材にはアルミニウム、ガラス、カーボンファイバーを使用し、軽量化を図った。プロトタイプの重量が200〜300グラムだと報告されていることから、アップルは最終的に競合製品よりも軽い100〜200グラムを目指しているとみられる。
*2023年1月26日のレート(1ドル=約130円)で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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