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2~6歳児の思考力を育成を目的とした学習玩具「優学猫(MiaoKids)」は「マルチモーダルAIカリキュラム+インテリジェント知育玩具」である。1台のタブレットとスマート積み木ボックスからなる優学猫の玩具セットはセンサー付きで、オンラインコンテンツと連動して子どもの視覚、聴覚、触覚といった様々な感覚機能を通して、インタラクティブな学習活動を行う。単価は300~800元(約4800~1万2800円)。
同商品には、算数と英語の教育コンテンツが搭載されている。算数コンテンツには、算数の問題を解くゲーム(約80種類)と数学的思考力を育てるゲーム(約3000種類)が含まれている。英語コンテンツには、オックスフォード大学出版局と共同開発したフォニックス学習教材やアニメ動画、絵本が含まれている。中国教育部に教材として指定されている『Collins Big Cat Phonics』をはじめ、世界的に有名なレベル別英語リーディングシリーズも多数取り入れられている。
優学猫の特徴は、答えを出すことよりも子どもの思考力の成長や学習プロセスを重視する点だ。子どもはゲームを通して、具体的な事例から抽象化に至るプロセスが学べるため、論理的思考力を育てることができる。例えば「三等分」というテーマの場合、アニメーションを使って実物を三つに等分するプロセスと結果が表示されるため、子どもは各方法とそれに伴う結果を理解することができる。
また、子どもが答えを間違えると「黄色い積み木から探しましょう」や「もう少し大きな数字です」といったメッセージが表示され、選択肢が徐々に絞られていく。こうして子どもは思考力が向上し、自ら問題の解決手段が見つけられるようになる。各カリキュラム終了時には総合評価が出力されるため、保護者もその都度子どもの学習状況を把握することができる。
ただし、こうしたハードウェアは単なる入口にすぎず、算数、英語、思考力等のオンライン授業こそ優学猫のARPU(1契約あたりの月間売上高)を押し上げる鍵である。オンライン授業はAIインタラクティブ授業を採用しており、価格は1000元(約1万6000円)以下に抑えられ、購入しやすくなっている。
昨年12月のプレシリーズAで2000万元(約3億2000万円)の資金調達に成功して以降、優学猫はチャネル戦略とビジネスモデルを進化させている。
また、優学猫では、オムニチャネル化を進めている。家電大手「海信集団(ハイセンス)」と提携し、優学猫の独自コンテンツである「インタラクティブ授業」が3000万台ものスマートテレビで配信されるようになったほか、ハイセンスの実店舗300店での店頭販売も始めた。さらに、学習用タブレット「優学派」のプリインストールアプリとして採用されたほか、優学派の販売実店舗5000店とも提携した。現在、優学猫の月間出荷台数は約1万台で、積み木のリピート率は50%(算数と英語は別々の積み木を購入する必要がある)に達する。
また、同社ではSNS活用戦略を始動し、一連の製品プロモーション活動を展開している。すでに優学猫コミュニティの人数は累計5000人に達し、コンテンツのリピート率も10%から20%に向上している。
(翻訳・桃紅柳緑)
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