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ブティックの歴史は1950~60年代にまで遡ることができる。個性と自由な雰囲気を一貫して追い求める欧州で誕生したブティックは欧米、日本、香港等で急速に成長するにつれて、カール・ラガーフェルド、BROWNS、Joyce、BEAMS等有名なブティックブランドが生まれた。
そして2010年から中国でセレクトブティックの開店ラッシュが起きた。上海を例にとると、2014年の上海におけるセレクトブティックの店舗数は70店あまりだったが、2016年には300店近くとなっている。その中に、家賃が非常に高額なエリア、上海武康路(旧フランス租界)で10年近く経営を続けている「Catie Lo Shanghai」というブティックがある。
創業者のCatie氏はイギリス留学中に国際ファッションマーケティングを専攻しており、バイヤーという職業に強い興味を持った。当時欧州ではセレクトブティック市場がすでに十分成熟していたが、15年前の国内では、セレクトブティックはまだ珍しかった。
セレクトブティックの愛用者として、Catie氏はこのようなビジネスを国内に紹介しようと考えていた。そして自らのファッションセンスと専門知識に基づいた商品を選び、国内のハイクラスな消費者にデパートとは違ったサービスを提供したいと願っていた。
Catie氏が考える優良ブティックは次のような特徴を具えている。
1、独自の目利き力。Catie氏は、新人デザイナーより、欧米の成熟したブランドと中国国内ではあまり知られていないベテラン華人デザイナーのブランドをセレクトする傾向がある。
2、高い提案力。Catie氏は顧客から情報を集め、さらに自らの消費経験に基づいて、ブランドモデルの調整を提案する。例えばアジア人の体型に合わない欧州のシャツは、細かい調整を加えられた後、Catie Loのオリジナルモデルとなっている。現在Catie Loは四半期ごとに洋服、靴、ハンドバッグとジュエリーをメインに30種類前後のブランドをセレクトしている。洋服の単価は5000元(約8万円)から2万元(約32万円)まで、高級ジュエリーは価格差が大きく、8000元(約12万5千円)から60万元(約960万円)までと品揃えは豊富である。
3、高い発信力と集客力。Catie氏は顧客と緊密に連絡を取り合い、信頼関係を築いている。SNSを通じて、商品情報だけではなく、ファッション知識と自分自身の生活体験を顧客と惜しみなく分かち合い、インフルエンサー(KOL)のようにファンとの関係を強めている。Catie氏のウェイボー(微博)も自然と一定の人数のファンを集めている。
Catie氏によると、セレクトブティックというビジネスは急速に成長できない上、運営的に制御不能に陥るリスクがあり、コストがたいへん高いモデルであるという。
今後の展望について、Catie氏は各ブランドとの提携商品以外、Catie Loのオリジナルブランドを発表してオンラインでの販売チャネルを構築していくと同時に、オフラインの店舗も安定した成長を前提に、適切に拡大していくという目標を掲げている。
(翻訳・桃紅柳緑)
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