ファーウェイOS「鴻蒙」がhonorのスマートテレビに初搭載

36Kr Japan | 最大級の中国テック・スタートアップ専門メディア

日本最大級の中国テック・スタートアップ専門メディア。日本経済新聞社とパートナーシップ提携。デジタル化で先行する中国の「今」から日本の未来を読み取ろう。

大企業注目記事

ファーウェイOS「鴻蒙」がhonorのスマートテレビに初搭載

原文はこちら

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録

続きを読む

ファーウェイ傘下の携帯電話ブランド「栄耀(honor)」の趙明総裁はメディアの取材に対し、同社のスマートテレビではファーウェイの独自OS「鴻蒙(HongMeng)」を採用し、搭載するスマートチップ「鴻鵠818」を今後他社にも開放していくと述べた。

ファーウェイ創業者である任正非氏はこれ以前、同社のOSがスマートウォッチ、スマート8Kテレビおよびコネクテッドカーにまず搭載されると明らかにしている。将来的に鴻蒙OSが他社に開放されるかについて、趙氏は「今後は関連メーカーとの提携を検討する」と明確な回答を避けた。

趙氏は26日に行われたGMIC(グローバル・モバイル・インターネット・カンファレンス)の基調講演で、同社のスマートテレビの最新動向を紹介した。8月10日のファーウェイ開発者大会で初公開予定の同製品にはスマートチップ「鴻鵠818」が搭載され、同社傘下の「海思半導体(HiSilicon)」製のNPUチップを使用した昇降式AIカメラも搭載予定だという。

honorの計画によると、同社のスマートテレビではNFC(近距離無線通信)技術により機器同士の通信が可能となり、タブレット、スマートテレビ、携帯電話の接続を実現。スマートテレビを家庭にある各端末のハブとして、一方で携帯電話はプライベートデバイスとして特化させるという。趙氏は「スマートテレビを全てのスマート機器の最終形態として発展させたい。今後、携帯電話、タブレット、テレビのシームレスな切り替えが実現することで、メモ帳や写真などのシェアも可能となる」と述べている。

現時点での情報からすると、同社のスマートテレビは、撮影機能や携帯電話との連動機能を搭載したハイエンドインターネットテレビであると考えられる。

趙氏はスマートテレビに加えて、主要事業である携帯電話の最新情報についても語った。現在、ファーウェイ傘下の二大ブランドの業績は、海外市場ですでにファーウェイ事件前の水準に回復しているという。ファーウェイが米商務省のエンティティリスト(禁輸措置対象リスト)に追加されて以降、一部の市場での携帯電話の販売台数は40%以上も急落した。だがイタリア、ドイツ、シンガポールなど複数の国で一連のプロモーションを実施し、2年間の修理保証期間を設けたところ、低迷していた業績は一気に回復した。

また、国内市場では、徐々に圧倒的なシェアを獲得しつつある。市場調査企業カンターのデータによると、ファーウェイは第2四半期に46.1%という高い国内シェアを獲得している。また、著名なアップル製品アナリストの郭明錤氏は以前にも、アメリカでの禁輸措置後の「より積極的なマーケティング戦略」により、ファーウェイの国内携帯電話市場におけるシェアは45%まで伸びると予測していた。

honorは今年4月、急速な出荷台数の増加に合わせてグローバル戦略を更新した。中国市場ではナンバー2、そしてグローバル市場ではファーウェイ、サムスン、アップルの3強に続きナンバー4を狙う。honorは中国のスマートフォンではトップブランドとなっており、総出荷台数は中国第4位となっている。

趙氏は今年の携帯電話市場の現状について、6大ブランド(ファーウェイ、honor、シャオミ、OPPO、vivo、アップル)が中国市場ですでに90~95%のシェアを占めており、競争激化の結果ドロップアウトするブランドも一部出てくるだろうと述べた。苦境にあってこそ企業の真価が問われるといえるだろう。(翻訳・神部明果)

原文はこちら

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録

関連記事はこちら

関連キーワード

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録