コワーキングスペースの「Bee+」が15億円調達、複合型オフィスで急成長

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空間デザインの「Bee+(蜜蜂科技)」がこのほど、シリーズB2とシリーズB3で1億元(約15億円)以上を調達したことが分かった。出資者は、前者がPEファンドの「鴎翎投資(Ocean Link)」、後者が都市開発を手掛ける「珠海大横琴集団(Zhuhai Da Heng Qin)」で、調達後の同社の評価額は10億元(約150億円)を超えた。調達した資金は主に珠江デルタ、ビッグベイエリア(広東省・香港・マカオ)の事業開発、北京や上海などの市場開拓に充てられる。

bee+のコワーキングスペース(深圳市福田中心区のタイムズフォーチュンビル内)

Bee+は2015年9月設立。現在はコワーキングスペース事業、大・中規模企業向けオフィス空間のカスタマイズ事業、ライフスタイル空間事業を展開している。

同社が打ち出しているのはオフィス空間にライフスタイルを取り入れる「オフィス+X」というコンセプトだ。例えば広州のオフィスビル「広州国際金融センター(広州IFC)」内のコワーキングスペースはオフィスとドリンクバーを組み合わせ、人々の交流の場となっている。同ビル内には数十種類のメニューを揃えたセルフサービス型フード販売設備「超級厨房(スーパーキッチン)」も設けられている。また深圳の複合施設「G&G創意社区」内のコワーキングスペースではロビーにクラフトビールバーを備え、毎週金曜日の夜にはイベントを開催している。

Bee+の企業向けオフィス空間カスタマイズ(鉑涛集団本社)

同社は今年、大・中規模企業向けのオフィス空間カスタマイズ事業に乗り出した。立地選定、設計、内装から運営まで各企業に合わせたワンストップ型サービスを提供する。同サービスは開始以降、急速に成長し続けているという。

ライフスタイル空間事業では、「BEEPLUS超級烘焙工坊(スーパーロースタリー)」がフラッグシッププロジェクト第1号だ。同店は深圳市南山区の商業地にあり、建設面積は3000平方メートル弱で、ベーカリー、デザート、ドリンク、新小売(ニューリテール)、パン教室などを集めて一体化した画期的な業態となっている。

bee+のライフスタイル空間(BEEPLUS超級烘焙工坊)

Bee+は珠海、広州、深圳、上海など複数の都市で事業を展開している。顧客は1000社以上に上り、中国移動(チャイナモバイル)、ソフトバンク、配車サービス大手「滴滴出行(Didi Chuxing)」、米民泊大手Airbnb(エアビーアンドビー)、韓国EC最大手「Coupang」など世界上位500社にランクインする大手企業やグローバル企業が名を連ねる。

同社によると、直近3年の同社の年平均成長率は1000%を超え、2020年の売上高は10億元(約150億円)を突破する見通しだ。ビジネスモデルではコワーキングスペースの米WeWork、理念は米スターバックス、製品では米アップルを参考に、より多元的な空間を作り出していきたいとしている。
(翻訳・池田晃子)

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