中国発ポータブル電源「EcoFlow」の勢い止まらず、22年売上高は約10億ドルで世界トップに

36Kr Japan | 最大級の中国テック・スタートアップ専門メディア

日本最大級の中国テック・スタートアップ専門メディア。日本経済新聞社とパートナーシップ提携。デジタル化で先行する中国の「今」から日本の未来を読み取ろう。

スタートアップ注目記事

中国発ポータブル電源「EcoFlow」の勢い止まらず、22年売上高は約10億ドルで世界トップに

7月1日より、これまで36Kr Japanのメディアで提供していた記事のうち、一部スタートアップ企業に関するニュースについては、有料コンテンツサービス「CONNECTO(コネクト)」の会員限定で提供します(初期段階では無料会員も対象とします)。まだ登録されていない方は、ぜひそちらをご利用ください。

原文はこちら

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録

続きを読む

ポータブル電源ブランド「EcoFlow(エコフロー)」を展開する中国スタートアップ企業「正浩創新科技(EcoFlow Technology)」の2022年世界売上高が10億ドル(約1400億円)に迫ったと報じられた。中国化学物理電源産業協会によると、20年の世界のポータブル蓄電システム市場における中国企業の上位3社は、華宝新能(Hello Tech)、EcoFlow、徳蘭明海(PowerOak )で、トップのHello Techがシェア16.6%、EcoFlowは約6.2%だった。ポータブル電源市場は急速に発展しており、状況は目まぐるしく変化している。

EcoFlow、Hello Tech、徳蘭明海はポータブル電源の分野ではいずれも世界的に名が知られている。Hello Techは2011年設立、「Jackery(ジャクリ)」ブランドを展開し、22年9月に深圳証券取引所の新興企業向け「創業板(チャイネクスト)」に上場した。22年の売上高は約32億元(約640億円)、うち海外が30億1400万元(約600億円)だった。「BLUETTI(ブルーティ)」ブランドを手がける徳蘭明海は13年設立、22年の売上高は約20億元(約400億円)で、今年3月にIPO申請手続きに入った。EcoFlowは17年に設立。設立から日は浅いが、22年の売上高約10億ドルは20年の中国企業トップのHello Techと3位の徳蘭明海を合わせた額を超えている。

電気代節約、防災物資のニーズ高まるポータブル電源~完全自社生産のブルーティ、神田に直営店オープン

EcoFlowの主力商品はポータブル電源、ソーラーパネル、パワーシステム、スマートデバイスだ。アウトドアやレジャー、動画撮影などに使われ、世界に200万人以上のユーザーがいるという。

22年8月に発売したDELTAシリーズの「DELTA2」は、充電スピードや容量が大きく向上した。約80分で満充電可能、容量は1024Whで、エクストラバッテリーを使えば最大で3040Whにまで拡張できる。同じ時期にHello Techから発売された「Jackery 1000Pro」よりも性能は上回る。

ポータブル電源「DELTA2」(EcoFlow公式サイトより)

Eco Flowの発表によると、今年の大規模ECセール「618」での販売額は、天猫(Tmall)、京東(JDドットコム)、抖音電商(Douyin EC)のポータブル電源カテゴリなどでトップだった。また、新製品のDELTA2は今年5月から6月にかけて天猫のポータブル電源売れ筋商品ランキングでトップだったほか、京東でもトップ5に3商品がランクインした。

Eco Flowは設立からこれまでに4回の資金調達を実施している。2018年初めにプレシリーズAで3000万元(約6億円)、同年内にシリーズAで400万ドル(約5億8000万円)、19年にシリーズA+で数千万元(数億円)、そして21年にシリーズBで1億ドル(約145億円)以上を調達し、評価額10億ドル(約1400億円)のユニコーン企業となった。

アウトドアや災害対策用電源の需要の高まりから、ポータブル電源の世界市場は拡大を続けている。国盛証券(Guosheng Securities)の予測では、ポータブル電源の普及率は2021年の2.3%から26年には15.9%にまで上昇し、市場規模は900億元(約1兆8000億円)を超える見込みだという。

アウトドアの定番アイテムに驚きの新機能搭載。EcoFlow、製氷機内蔵ポータブル冷蔵庫 ・エアコンを発売

(翻訳・36Kr Japan編集部)

7月1日より、これまで36Kr Japanのメディアで提供していた記事のうち、一部スタートアップ企業に関するニュースについては、有料コンテンツサービス「CONNECTO(コネクト)」の会員限定で提供します(初期段階では無料会員も対象とします)。まだ登録されていない方は、ぜひそちらをご利用ください。

原文はこちら

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録

関連記事はこちら

関連キーワード

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録