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米電気自動車(EV)大手テスラはこのほど、上海ギガファクトリーでEV向け電池の組み立てを担当する一部従業員のリストラを開始した。中国メディアが報じた。リストラの対象となるのは、電池組み立ての第1期工場の従業員で、ほぼ半数にあたる100人以上が補償交渉に応じて退職し、残りは第2期工場に異動するという。第1期工場の設備は、解体または移管されるとみられる。
一部関係者は、今回のリストラが米国の政策に関連している可能性を指摘する。米国では22年8月に成立した「インフレ抑制法(IRA)」により、新エネルギー車の購入時に3750ドル(約54万円)の税額控除を受けるためには、搭載されている駆動用電池の原料調達と組み立てが一定の割合で北米で行われている必要がある。これを背景に、北米で電池原料の調達を含むサプライチェーンを確立することの重要性が高まっている。
上海ギガファクトリーはテスラの世界輸出の拠点として、同社の世界販売を支えてきた。中国の業界団体、全国乗用車市場情報連合会(CPCA)によると、2023年1~6月に上海ギガファクトリーから出荷されたEVは46万4000台で、テスラの当期の世界販売台数88万9000台の半数以上を占めた。
*2023年7月7日のレート(1ドル=約144円)で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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