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中国IT大手テンセントが14日発表した2019年4~6月期決算は、売上高が前年同期比21%増の888億2100万元(約1兆3400億円)と市場予想の934億900万元(約1兆4000億円)を下回った。純利益は35%増の241億3600万元(約3630億円)となり、市場予想の211億元(約3170億円)を上回った。非GAAPベースの純利益は19%増の235億2500万元(約3540億円)だった。
チャットアプリ「微信(WeChat)」の月間アクティブユーザー数(MAU)は7.1%増の11億3000万人、「QQ」のMAUは0.6%増の8億790万人となった。その他コンテンツでは、テンセント・ミュージック・エンターテイメント・グループ(TME)が前日発表した19年4~6月期決算は有料ユーザー数が16.8%増の1110万人だった。
14日の香港株式市場で、テンセント株の終値は前日比1.8%高の340香港ドル(約4600円)だった。時価総額は3兆2000億香港ドル(約40兆円)。一方、中国ハイテク大手BATの一角を占めるアリババ集団は米東部時間の15日寄り付き前に決算報告を発表する。寄り付き前の気配値は前日比3%高の164.03ドル(約18000円)で、時価総額は4271億ドル(約45兆円)となっている。※15日の香港市場で、テンセント株の終値は前日比2.82%安の330.40香港ドル(約4469円)だった。
当局が新作ゲームの認可を凍結するなど、一時は逆風が吹いたものの、テンセントのゲーム事業は徐々に回復に向かっている。
付加価値サービスの売上高は14%増の480億800万元(約7230億円)。売上高全体に占める割合は前年同期の57%から54%にやや落ち込んだ。オンラインゲームの売上高は8%増の273億700万元(約4110億円)、ソーシャルネットワークの売上高は23%増の207億7300万元(約3130億円)だった。
モバイルゲームの売上高は26%増の222億元(約3340億円)。当局による新作ゲームの認可再開や新作タイトルの投入数増加が追い風となった。テンセントは今期、AR(拡張現実)ゲーム「一起来捉妖(Let’s Hunt Monsters)」やアニメ「フェアリーテイル」のモバイルゲーム「妖精的尾巴:魔導少年」など新作10タイトルをリリースした。一方、PCクライアントゲームの売上高は「リーグ・オブ・レジェンズ」や「アラド戦記」などが貢献したものの、7%減の117億元(約1760億円)にとどまった。
オンライン広告の売上高は16%増の164億900万元(約2470億円)。微信のソーシャル機能「モーメンツ」やニュース情報サービス「QQ看点」が好調だった。売上高全体に占める割合は前年同期の19%から18%にやや低下した。メディア広告の売上高は7%減の44億元(約663億円)。前年同期にあったワールドカップ(W杯)効果の反動減が響いた。(翻訳・鈴木雪絵)
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