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イスラエルの新車販売に占める電気自動車(EV)の割合が急速に拡大している。2021年には3.8%の低水準だったのが、22年には10.0%に上昇、23年上半期(1~6月)には16.3%に拡大し、欧州先進国の一部を上回っている。これに大きく寄与しているのが中国ブランドで、EV市場のシェアは22年に半数を上回り、23年上半期には6割を超えた。
イスラエル自動車輸入業者協会(IVIA)が7月に発表したデータでは、1~6月のEVブランド販売台数の1位と2位はいずれも中国の比亜迪(BYD)と吉利が占め、米テスラと韓国の現代自動車を上回った。同期に販売されたEVの3分の1超はBYDのSUV(スポーツタイプ多目的車)「ATTO3」が占めた。
イスラエル経済紙グローブスは「中国のEVブランドが急速にシェアを広げる中、イスラエル自動車市場も急速で抜本的な変革を迎えている」と伝えた。
テルアビブにあるBYDの販売店は平日の昼間にもかかわらず、多くの客でにぎわっていた。人々は展示車を外から眺めたり、担当者に性能を細かく聞いたり、運転席に座って快適さを確かめたりしていた。イスラエル経済メディア「カルカリスト」の自動車ライター、トメ・ハダー氏もその一人。業界ウォッチャーとしてイスラエル自動車業界の歩みをよく知る同氏は、存在感をますます高める中国製EVに賛辞を惜しまない。
「数年前までイスラエルにEVはほとんどなかった。21年に中国ブランドがやって来て新しい時代が始まった。22年は中国勢がイスラエルで突破を遂げた年となった。イスラエルでEVを販売中または販売を計画中の中国ブランドはすでに約20を数え、どの国よりも多くの選択肢を消費者に提供している」
ハダー氏はさらに、中国製EVの多くには業界最先端の科学技術が搭載されており、イスラエルの消費者は良質で安全な移動ができると同時に、手の届く範囲で最新の科学技術に触れることもできるようになったと強調。中国は低炭素モビリティーやスマート交通の分野で急速な進展を遂げており、イスラエルの同業者もその動向を注視していると語った。(新華社エルサレム)
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