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中国スポーツ用品大手「安踏体育用品(ANTA Sports Products)」(以下、ANTAグループ)は8月22日、2023年1~6月の決算を発表した。売上高は前年同期比14.2%増の296億4500万元(約5900億円)で、新型コロナウイルス流行前の2019年同期と比べても100.2%の増加となった。営業利益は前年同期比31.6%増の76億2300万元(約1500億円)だった。
ANTAグループは22年、売上高で初めて中国スポーツ用品業界でトップとなり、その後は首位の座をキープしている。当期の売上高は、李寧(Li-Ning)とアディダス中国の合計を上回った。
ANTAグループは、主力ブランド「ANTA」ほか、数多くのスポーツ用品ブランドを傘下に抱えている。ブランド別の売上高は、ANTAが141億7000万元(約2800億円)、イタリアの老舗ブランド「FILA(フィラ)」が122億3000万元(約2400億円)、その他のブランドが合わせて32億5000万元(約650億円)だった。いずれも前年同期比で増加した。
中でも、その他のブランドの売上高が前年比77.6%増と大きく伸びた。中国ではアウトドアスポーツがブームとなっており、日本のスキーウエアブランド「DESCENTE(デサント)」と韓国のアウトドアウエアブランド「KOLON SPORT(コーロンスポーツ)」が貢献した。
ANTAグループ傘下でフィンランドに拠点を置くAmer Sports(アメアスポーツ)は、アウトドアブランドの「ARC’TERYX(アークテリクス)」や「SALOMON(サロモン)」などを運営しており、ここ2年で中間層からの人気が高まった。
ANTAグループは現在、アメアスポーツ株の52.7%を保有している。連結決算には組み込まれていないが、当期の売上高は37.2%増の132億6700万元(約2600億円)で、うち海外売上高が大半を占めた。
マルチブランド戦略で快進撃の中国スポーツウエア大手「ANTA」、FILAを買収した受託製造企業からアディダスを超える道のり
*23年8月28日のレート(1元=約20円)で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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