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中国の電気自動車(EV)は整った産業チェーン、絶え間ない技術革新、安定した信頼できる品質を頼りに、多くの欧州諸国の消費者、ディーラー、業界関係者の高い評価を獲得している。
1923年創設のオランダのローマンは自動車の輸入販売を手掛け、年間販売台数は8万台を超える。22年10月から中国EV大手の比亜迪(BYD)と提携し、同国でBYD販売店を開いた。
ローマン最高経営責任者(CEO)は、世界の自動車市場は大きな転換期を迎えていると語る。電動化がいっそう進み、さまざまな新技術が続々と現れ、自動車メーカーにとってこれはチャンスであり、チャレンジでもあると指摘。中国メーカーと付き合い始めてから、中国のEV技術がすでに成熟していることを知ったとし、欧州の自動車メーカーに比べると、中国メーカーは技術の更新が速く、イノベーションサイクルが短く、競争力がますます高まっていると述べた。
BYDの研究開発系エンジニアは9万人を超え、世界の特許出願件数は4万件、特許取得件数は2万8千件を超えた。
中国EVのデザインのグローバル化やスマート化が進み、先進的な運転支援システムやインフォテインメント(情報・娯楽)システムなどのデジタル機能の塔載で運転体験が確実に高まったことも、欧州の消費者を引き付ける重要な要素になりつつある。
浙江吉利控股集団傘下の高級EVブランド「極氪(ZEEKR)」の欧州事業を担当するスピロス・フォティノス氏は、中国のEVに触れた欧州の消費者は欧州の同類製品と比べて品質や機能がずっと高いことに驚くと語る。
ローマン氏によると、自動車の発祥地である欧州の消費者は昔から現地ブランドに絶大な信頼を置いており、評価を得るのは容易なことではない。中国の新興EVメーカー、上海蔚来汽車(NIO)の欧州事業を担当する陳晨氏は「欧州は間違いなく重要な市場であり、成功したブランドがこの巨大な市場を見逃すことはない」と語る。中国と欧州の両方の市場には異なる社会文化と法体系があり、中国企業は現地化運営に取り組み、新たなビジネスモデルを切り開く必要があるという。
蔚来は欧州市場でバッテリーレンタルサービスとバッテリー交換サービスを進めている。陳氏は、欧州市場のユーザーの98%がレンタルサービスを利用しており、同社は欧州市場での電池交換ステーションの建設も加速していると紹介した。(新華社ブリュッセル)
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