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日増しに写真撮影に対するニーズが高まっているため、スマートフォンメーカーのカメラ技術は進化を続けている。
9月11日、グーグル主催の開発者イベント「Google Developer Day」で、グーグルは発表したばかりのCamera Xの技術に関する新情報を公開した。技術開発のために提携しているメーカーも発表され、中国のスマートフォンメーカー「OPPO(オッポ)」、サムスン(SAMSUNG)、LG、モトローラ等がそのリストに入っている。
このイベントで、OPPOはCamera Xの自社技術に基づく撮影機能を公開した。HDR(ハイダイナミックレンジ)、美顔、ポートレートとウルトラナイトモードの4つがあり、今後は徐々にサードパーティアプリへ公開していく予定だという。すなわち、OPPOユーザーでなくても、Android OS搭載のスマートフォンなら、OPPOが開発した前述の技術が使用可能となるということだ。
Camera Xはグーグルが今年9月に発表した新技術だ。これまでは、ユーザーがSNSアプリ「Wechat」やショート音楽動画コミュニティ「Tiktok」等のサードパーティアプリを使用する際に、OSの画像処理アルゴリズムと一部機能が使えなかったため、これらのアプリで撮った写真は画質がデフォルトのカメラアプリの写真より劣るという問題があった。Camera Xはこの問題を解決するための技術だという。
中国のスマートフォンメーカーの中からOPPOが選ばれた理由は、OPPOが画像処理アルゴリズムにおける技術革新を実現したからだと思われる。OPPOにとっても、カメラ技術の向上や互換性が高まるというメリットがある。
スマートフォン市場は飽和状態にあるため、各メーカーは商品の差別化に注力し続けている。カメラの機能はその重要なポイントの一つだ。アップル社のiPhone 11 Proは予想外の背面3眼カメラ搭載となり、OPPOのReno 2とサムスンのNote 10+の4眼カメラは、それぞれAIカメラと3Dカメラを搭載している。同じく中国のスマートフォン大手であるシャオミ(小米科技)が発表したRedmi Note 8 Proは6400万画素の4眼カメラ搭載で、1億画素の製品も開発中だという。
複数のアウトカメラの搭載から高画素ブームまで、各社は「撮影能力最強スマートフォン」の地位をめぐり競い合っている。これは、メーカーの焦りと、Androidのエコシステムの改善というグーグルの思惑からくる動きだ。現在、Android OS搭載端末は全世界で25億台。Camera Xの技術開発は新規ユーザーの増加と既存ユーザーの維持率の向上につながるだろう。
(翻訳:小六)
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