TikTokと並ぶ人気アプリ「快手」が映画界へ進出 短編動画と長編映画のシナジーを模索 

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ショート動画業界が映画業界へと触手を伸ばして久しい。

ショート動画共有アプリ「快手(Kwai)」を運営する「北京快手科技(Beijing Kwai Technology)」が事業内容に映画制作・配給を加えたことが明らかになった。

エンタメ関連ニュースサイトの「読娯(DUYU8.CN)」によると、快手は現在、ユーザーが投稿したコンテンツ(UGC)で構成するドキュメンタリー映画の制作準備を進めているという。2020年上半期の公開を予定しており、劇場上映される可能性も高い。同社の事業内容変更は、このドキュメンタリー映画制作と関連して行われたと考えられる。

快手をはじめとするショート動画共有サービスは、それ自体にコンテンツが集まるプラットフォームなので、ヒットの可能性を存分に持つ作品の制作は決して難しくない。こうしたプラットフォームの有する娯楽性は映画と同様、娯楽に対する需要を満たすことができる。

ショート動画サイトと映画業界とは、以前からPR面で連携してきた。TikTokは今年4月、「安楽影片(EDKO FILMS)」「万達影視(WANDA MEDIA)」「光線影業(ENLIGHT PICTURES)」「阿里影業(Alibaba Pictures)」「新麗電影(New Classics Pictures)」「英皇電影(EMPEROR MOTION PICTURES)」といった映画制作会社6社と戦略的協力関係を締結したと発表した。TikTokによると、今後は上記各社と映画作品の企画・制作やタイアップ広告、データ分析などを含め、音楽や作品のPR面で多岐にわたる連携を行っていくという。

ショート動画共有プラットフォームへの注目が高まる中、映画制作会社もこれを映画PRの重要拠点と位置付けるようになっている。TikTokは、昨年公開されたSFラブ・コメディ映画「超時空同居(英題:How Long Will I Love U)」について次のようなデータを発表している。同作に絡めて多くの有名俳優がTikTokで「土味情話(キザな愛のセリフ)」を投稿したところ、再生回数が1億3900万回に達した。これらの動画のものまね動画やコラボ動画の投稿者は2万4000人、動画再生回数は8億3300万回に上ったという。

TikTokや快手をはじめとするショート動画アプリも、より多くの映画関連コンンテンツでサービスの魅力を高めたいと考えている。ショート動画と比べ、映画関連コンテンツなどの長編動画は没入感が強く、差別化も図れるため、ユーザーを囲い込んでサ―ビスとの結びつきを強められる。その上、長編動画の開始前と途中に挿入される広告は収益性が高い。動画の長編化について、快手とTikTokはいずれも慎重なテストを進めており、ショート動画1本の再生時間を数分から十数分へと少しずつ延長している。

長編動画の分野について、TikTokを運営する「バイトダンス(字節跳動)」は傘下のおもしろ動画系アプリ「西瓜視頻(Buzz Video)」ですでに多くの作品を発表している。一方の快手は今のところ大きな動きを見せていない。

だが快手は昨年、アニメ系動画共有サイト「AcFun」を買収しており、すでに長編動画の配信を始めている。AcFunは今後、長編動画への出資や共同制作を行うとしている。この動きは快手の長編動画進出を後押しし、バイトダンスとの競争力を一つ増すことになる。

快手とTikTokはショート動画の分野ですでに優れた業績を上げ、蓄積したデータによって視聴者の好みも把握してはいる。だが、映画制作はさほど簡単にはいかないかもしれない。
(翻訳:田村広子)

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