中国恒大のEV子会社、大物幹部が犯罪関与の疑いで拘束 中東資本から730億円の出資契約も失効

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中国不動産大手、恒大集団(Evergrande Group)傘下の電気自動車(EV)メーカー「恒大新能源汽車(Evergrande New Energy Auto)」は1月8日、同社の劉永灼・執行董事が犯罪に関与した疑いで、当局に身柄を拘束されたと発表した。約3カ月前の23年9月28日には、恒大集団の許家印・会長が犯罪に関わった疑いで拘束されている。

劉氏は1981年生まれ。20年以上にわたって恒大集団で実績を積み、現在は同集団の常務副総裁、恒大新能源汽車の執行董事、恒大新能源科技(Evergrande Neoenergy Technology Group)の董事長を兼任している。

恒大新能源汽車は1月8日午前、株式の取引を停止したが、劉氏拘束の情報を開示後、午後1時に取引を再開した。同社の株価は一時20%強下落し、終値は0.39香港ドル(約7.4円)で引けた。時価総額は42億2900万香港ドル(約800億円)となった。

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株式取引が停止された当初は、恒大新能源汽車がアラブ首長国連邦(UAE)のEVメーカー「NWTN」と進めていた戦略的出資契約が失効したことと関係しているのではないかと見る向きもあった。

恒大新能源汽車は1月1日付の「公告及通告」で、NWTNから5億ドル(約730億円)の戦略的出資を受ける契約が、期限切れで失効したと明らかにした。この契約は、財政難に苦しむ同社の「生命線」になると見られていた。

同社は20〜22年の累積赤字が916億7300万元(約1兆8000億円)に達し、22年末時点で債務超過に陥っている。

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*2024年1月10日のレート(1香港ドル=約19円、1ドル=約145円、1元=約20円)で計算しています。

(36Kr Japan編集部)

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