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中国社会科学院傘下の財経戦略研究院、観光研究センターと社会科学文献出版社はこのほど、リポート「観光緑書:2023~24年中国観光発展分析・予測」を共同で発表し、中国の観光消費は着実に回復しつつあり、新たな特徴も見られると指摘した。
まず、Z世代が観光市場でますます重要な存在となっている。1人当たりの観光回数は調査対象世代で最も多かった。デジタル時代育ちでデジタルメディアの影響を受けやすく、市場の話題を一気に集め、拡散する役割を持つ。23年以降の「淄博(山東省)串焼き」グルメツアーや「特殊兵式旅行(時間と費用を節約し、特殊部隊の訓練のように過酷な行程で多くの観光地を巡る旅行)」「シティーウォーク(街歩き)」と呼ばれる滞在型旅行など、話題となったさまざまな観光スタイルの背後には推進役となった「95後(1995~99年生まれ)」の姿があった。「95後」は将来の観光消費市場の中心勢力となり、観光業に無視できない影響を与えるとみられる。
次に、農村住民が大きな可能性を秘めている。23年以降の1人当たり旅行回数は都市住民が2.4回、農村住民が2.3回だった。農村住民は今後、観光消費の伸びをけん引する重要な力になるとみられる。
最後に、「ウーマンパワー」が一段と浮き彫りになった。2020年の調査では、個人と家庭の平均観光消費支出で女性が男性を下回っていた。今回の調査では23年以降の平均観光回数が男性、女性とも2.4回となったことに加え、女性が家族旅行の意思決定者となるケースが増えたことがわかった。観光消費の「ウーマンパワー」は親子観光、グルメ・買い物ツアー、ヘルスケア・リトリートツアー、オーダーメードツアーの市場にチャンスをもたらしている。(新華社北京)
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