中国未発売のApple Vision Pro、高額レンタル商売活況。1日借りると2万円

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米アップルが開発した初の空間コンピュータ「Apple Vision Pro」が2月2日に米国で発売され、世界中で注目の的となっている。

しかし、中国ではまだ正式に発売されていないうえ、販売価格が3499ドル(約52万円)と高額なため、購入するのは難しい状況だ。そんななか、フリマサイトでは「レンタルVision Pro」が人気を呼んでおり、この新たなビジネスでかなりの収入を得た人もいるようだ。

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河南省鄭州市で暮らす1990年代生まれのアップルファンは、Vision Proを体験できる店が地元にないためネットで検索してみたところ、意外なことに中国最大のフリマアプリ「閑魚(Xianyu)」でレンタルできることが分かった。レンタル料は1時間あたり200〜499元(約4200〜1万円)、1日だと1000元(約2万1000円)だった。高額なレンタル料にもかかわらず、Vision Proを体験したい人は多いようで、すぐには借りられないという。借りられたとしても、デポジットだけで1万5000元(約32万円)以上が必要になる。

北京在住の閑魚の出品者「KK」は、地元北京のユーザーに特化してVision Proをレンタルしており、玄関先まで届けに出向いてレンタル契約を交わしている。主な顧客はテック関係の開発者やブロガーだという。KKは2月11日にオンラインでレンタル事業を始めたところ、2月末まで予約が埋まり、レンタル料と内金ですでに1万7000元(約36万円)以上を稼いでいる。もちろん、Vision Proが壊されたり、すり替えられたりする可能性もあるため、貸し出す側にもリスクはある。

閑魚には、Vision Proのレンタルサービスのほか、米ショッピングサイトでの代理購入や購入指南といったサービスも出現した。代理購入価格は一時9万元(約190万円)まで高騰したが、現在はおおむね3万〜4万元(約63万〜84万円)に下落している。一方、米国の販売価格でVision Proを購入するのをサポートする購入指南の料金は、提供するサービスによって若干の差が見られる。

しかし、4月には中国でもVision Proが 発売される見込みだ。一刻も早くVision Proを体験したい「アップルフリーク」を狙って新たな市場が誕生したが、その未来は永遠ではなさそうだ。

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*2024年3月5日のレート(1ドル=約150円、1元=約21円)で計算しています。

(36Kr Japan編集部)

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