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中国本土で3日に公開された宮崎駿監督の10年ぶりの新作「君たちはどう生きるか」の興行収入が9日時点で5億4200万元(1元=約21円)に上った。2019年公開の「千と千尋の神隠し」が記録した4億8800万元を早くも上回った一方、レビューサイトでの評価は興収ほどの勢いが見られない。
中国の映画興行データ分析アプリ「灯塔専業版」によると、「君たちは-」の興行収入は4~6日の清明節連休期間だけで3億8800万元に上り、同期間の興収ランキングでトップ。日本のアニメ映画としても、1日当たりの興収で中国歴代1位となった。
先月11日に第96回アカデミー賞の長編アニメーション賞を受賞したこともあり、公開前から大きな注目を集めた。中国のSNSアプリ「小紅書(RED)」への同作品に関する投稿数は9日時点で18万件を超え、短文投稿サイト「微博(ウェイボ)」にも23万件以上のコメントが寄せられた。
一方、中国の映画レビューサイト「豆瓣」での点数は9日時点で7.7点と、「千と千尋-」の9.4点を大きく下回っている。「生と死についての考えに心を激しく動かされた」「(宮崎監督のような)芸術家の存在は人類にとって幸せなこと」など称賛の声が上がる半面、「抽象的すぎて理解できなかった」「絵は美しいが、ストーリーがあまり良くなかった」「共感できなかった。途中で眠くなった」などの指摘もあった。
同作品への評価は分かれたが、宮崎監督がアニメ映画界に果たした貢献は計り知れない。北京漫画学会会長で北京第二外国語学院日本語漫画文化創造専攻の陶冶教授は、国際的な影響力を持つ宮崎監督の作品は国境を超え、異文化間の交流と理解を促進するとともに、中日文化の友好文化にも大きく寄与してきたと指摘。宮崎監督の卓越した芸術的才能とアニメ映画への造詣の深さは、アニメの芸術的地位を高め、世界中のアニメクリエーターに多大な影響を与えてきたと語った。(新華社北京)
*画像は、ウィーチャット公式アカウント「犀牛娯楽(ID:piaofangtoushijing)」より
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