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中国の調査会社「星図数据(Syntun)」がこのほど、2023年の中国電子商取引(EC)業界の動向をまとめたリポートを発表し、経済の回復に伴って中国EC業界全体が一定程度の成長を遂げたことを明らかにした。
流通取引総額(GMV)に基づく市場シェアは、業態別では総合ECが73.3%、ライブコマースが23.1%、クイックコマース(即時配達サービス)が2.2%、住宅地向けの共同購入型ECが1.4%だった。
総合ECのプラットフォーム別シェアは、アリババグループ傘下の淘天集団が運営する「天猫(Tmall)」が46.0%で首位を維持したが、成長は鈍化した。京東集団(JDドットコム)は27.2%で2位、拼多多(Pinduoduo)が僅差の26.8%で3位となった。拼多多の台頭を受け、淘天集団は24年の方針として商品供給・価格競争力・業務効率・サービスの向上に取り組むという。
ライブコマースのプラットフォーム別シェアは、ショート動画プラットフォームTikTokの中国版「抖音(Douyin)」のEC事業「抖音電商(Douyin EC)」が5割近くで首位、成長率でもトップに立った。ショート動画プラットフォーム「快手(Kuaishou)」のEC事業が2位につけた。
クイックコマースの業態別シェアは2.2%と小さいが、GMVは4000億元(約8兆円)を超えた。人気のカテゴリはスナック菓子、野菜、果物だった。プラットフォーム別シェアでは、生活関連サービス大手・美団(Meituan)傘下の「美団閃購(Meituan Instashopping)」がトップ、「餓了麼(Ele.me)」が2位、「京東到家(JD Daojia)」が3位となった。
住宅地向け共同購入型ECのトップ3は変わらず、拼多多傘下の「多多買菜(Duoduomaicai)」、美団傘下の「美団優選(Meituan Select)」、テンセントなどが出資する「興盛優選(Xingsheng Youxuan)」の順だった。
同リポートによると、EC大手各社は出店者の運営コストをさらに低減するため、今後は人工知能(AI)の導入を積極的に進めていくとみられる。また、人口の7割が住まう地方市場は依然として潜在的な消費力を秘めているため、今後もEC需要の拡大が期待できるという。
*2024年4月24日のレート(1元=約21円)で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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