中国の卒業式、伝統を取り入れた「新中式」アカデミックガウンが流行

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中国各地の大学が卒業式シーズンを迎える中、卒業生が着用するアカデミックガウン(式服)や帽子に「新中式」「国潮」と呼ばれる中国の伝統や文化要素を取り入れたファッションがトレンドとなっている。

北京師範大学は今年、式服を一新した。生地の色は中国の伝統色の中から、学士は瑾瑜(紺色)、修士は油紫(深紫)、博士は順聖(赤色)を採用し、「新中式」の要素と大学の特色を融合させたデザインとした。

著名ファッションデザイナーの葉錦添氏は自身が手がけた新しい式服について、卒業生が中国の優れた伝統文化と校訓の精神を継承、発展させ、今後の仕事や生活をしていく中で、先進的な知識と優れた資質を広め、多くの人々に影響を与えるよう願いを込めたと述べた。
 
中国で現在普及している式服は、20世紀初頭に西洋から入ってきた。国務院学位委員会は1994年、中国の特色を有し、かつ世界の慣例に沿った式服の統一基準を定めた。
 
西洋の流れをくむ式服の「中国化」は、今年始まったわけではない。清華大学は既にケープとガウンの袖口に、中国の特色を表現する牡丹や長城などオリジナルのデザインを加えている。中国美術学院は2013年から伝統的な配色の中国風ガウンを採用している。
 
山東大学機械工程学院設計学の劉燕教授は「『中国風』に満ちた今年の卒業シーズンは、若い世代が自発的に中国の伝統的な美学を受け入れ回帰していた」と述べた。人生の重要な節目の一つとなる卒業式で、多くの学生が中国の伝統的な装いを自主的に選択し、個性豊かに青春を表現している。
 
曲阜師範大学の卒業生、牟浩馨さん(25)は、卒業写真を撮る際、馬面裙(中国の伝統的なひだ付きスカート)、雲肩(肩掛け)、絨花(じゅうか、天然の絹糸で作る手工芸品)、纏花(てんか、絹糸などで作る装飾品)などを式服に取り入れた。牟さんは「自分の卒業の瞬間をより記念に残るものにしたい」と、漢民族の伝統衣装「漢服」を扱う専門店にコーディネートを依頼、一部は自分のコレクションも使った。
 
形式を厳格に重んじる伝統的な漢服とは異なり、中国の若者が好む「新中式」スタイルは、より柔軟かつ自由で、一種の改良と革新を加えたファッションとして受け入れられている。牟さんは、伝統的な審美、技術、配色を取り入れた現代ファッションは変わらずトレンドをリードすると述べた。自身の漢服愛好家歴は長くないが、馬面裙や飛機袖(飛行機の翼のように袖の部分が細くなっている上着)、破裙(伝統的な服飾に見られるスカートの一種)などの伝統的な服飾の要素を普段のファッションに取り入れているという。
 
統計によると今年の6月18日をピークとする大型ネット通販セール「6・18」の期間中、ある電子商取引(EC)サイトで花かんざしの付いた学士帽の検索数が前年比7.6倍、雲肩は97%、漢服は2.3倍それぞれ増加した。中国の調査会社、艾瑞諮詢集団(アイリサーチ)のデータによると、国内の漢服市場規模は拡大傾向にあり、23年は144億7千万元(1元=約22円)だったが、27年には241億8千万元に上ると見込まれている。(新華社北京)

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