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車載電池最大手のCATL(寧徳時代)が電動垂直離着陸機(eVTOL)を手がけるユニコーン企業に出資し、低空経済に参入を果たした。
中国のeVTOLメーカー「峰飛航空(AutoFlight=オートフライト)」はこのほど、CATLと提携協定を締結し、数億ドル(数百億円超)の戦略投資を受けたことを発表した。
オートフライトは2017年に上海市で設立され、中国でも早い時期からeVTOLの開発に注力してきた。これまでに大型物流用eVTOLや自律飛行型有人eVTOLなど、複数の製品を打ち出してきた。主力モデルの有人eVTOL「盛世龍」は最大離陸重量が2トンで、5人乗り。23年には1回の充電で250.3kmを飛行し、2トン級のeVTOLとして最長航続距離を記録した。
同社によると、CATLと長期的に協業してeVTOL用バッテリーの研究開発を進めるという。航続距離を伸ばし、より多くの積載量に対応できるよう、バッテリーのエネルギー密度と性能の向上に重点的に取り組み、安全性や安定性の面でも大幅な改良を加える。
CATLは低空経済のトップ企業に出資するだけでなく、自社でも研究開発に着手している。CATLの創業者、曽毓群会長は今年6月25日に、同社が8トン級の電動飛行機の開発を積極的に進めており、2027~28年に発表する予定だと初めて明らかにした。
中国のeVTOLメーカーには他にEVメーカー小鵬汽車(Xpeng)傘下の小鵬匯天(Xpeng Aeroht)、自動車大手吉利科技集団(Geely Technology)傘下の沃飛長空(Aerofugia)、磐拓航空(Pantuo Aviation)、時的科技(TCab Tech)などがある。直近では小鵬匯天がシリーズB1で1億5000万ドル(約220億円)調達したことを発表した。
*1ドル=約147円で計算しています。
(翻訳・畠中裕子)
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