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中国IT大手のアリババグループが、米経済誌フォーチュンがこのほど発表した第10回「世界を変える企業リスト」に選出された。傘下の研究機関アリババDAMOアカデミー(達摩院)の医療AIチームが開発した膵臓がんの病変を検出する人工知能(AI)ツール「PANDA」が評価された。
「世界を変える企業リスト」には、イノベーションを推進し、社会問題の解決に取り組みながら収益性を実現している企業が選ばれる。今回は世界をリードする52社が最終選考に残った。アリババは8位にランクインし、中国企業で唯一トップ10入りを果たした。
今回評価された膵臓がんスクリーニングツール「PANDA」は、がんおよび前がん病変の診断を迅速化し、費用対効果も高められる。
DAMOアカデミーが10以上の医療機関と共同で医学誌「Nature Medicine」に発表した論文によると、PANDAはスクリーニングスキャンでの異常検出で、放射線科医による読影よりも34.1%高い感度を示したという。また、これまでに膵臓がん、食道がん、肺がん、乳がん、肝臓がん、胃がん、大腸がんといった7種類の一般的ながんの早期発見で顕著な成果を上げている。今年の初めには、中国浙江省にある2つの病院に導入された。
DAMOアカデミーは今年6月、より多くの発展途上国に医療AIの恩恵を届けるため、世界保健機関(WHO)デジタルヘルス協力センターとの提携を発表した。双方はそれぞれのリソースを活用し、デジタルヘルス、AI、産業開発の各分野で共同研究や意見交換を行い、WHOや国際電気通信連合(ITU)などの国際機関を支援していくという。
(36Kr Japan編集部)
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